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屋上②

雑居ビルはなかなか味わいのある場所だと思う。

レトロな文字で綴られた看板と狭く薄暗い入口、やたらと急勾配の階段、いつ止まってもおかしくない年季の入ったエレベーター、埃と下水が混ざったような古くさい匂い、そして屋上だ。

以前通っていた学習塾が入居している雑居ビルへ久しぶりに行ったので、その様子を少しnoteに書いておこうと思う。

雑居ビル屋上に限ったことではないが、共通興奮スポットとしてこの屋内と屋上との境界が挙げられる。


屋上へ入って、さらに奥の柵を乗り越えると寝転がれるスペースがある。

左の無愛想そうな室外機が、雑居ビルの屋上らしい雰囲気を醸し出していいなと思う。
右には中央線が走っていて、奥には新宿のビル群が…ズームすれば見える。


背が低く、周りの建物からよく見えるような屋上でも、不思議とそこだけが切り取られたような疎外感があるのだ。
時間の流れも明らかにゆるく、いつまでも居たくなる場所だと思う。

排水性がまるで駄目で、雨が降るとすぐに大きい水溜りができていた。

水浸しの屋上もそれはそれで好きだったから、傘を差してふらふらしていたことも良い思い出だった。

当時ここでつかっていた傘、まだ残っていた。
物置の下にこっそり置いておいたのだ。

屋上っていいよなぁ(志村)

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