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あとがきの先に

留学が終わりました。10ヶ月間のイタリア留学。

最後のキャンプへ向かう電車の中、イタリア最後のビールをいつもの仲間と飲んだ。別れが刻一刻と近づいているのに、私たちは至っていつも通りにただふざけてビール飲んでお話しして、まるで私たちには”今”しかないんだと思い込むように不思議とお別れの未来は頭になかった。
偶然にもこの出発の日は私の誕生日で、ホストファミリーがサプライズでケーキとプレゼントを用意してくれていた。おかげで私は案の定、大泣き。極めつけには私がこの留学で一番中良かったと言ってもいいタイの男の子とチリの女の子が電車の中でTシャツをプレゼントしてくれて、その瞬間は私が世界一の幸せ者だった。

例のタイの男の子と二人でのろのろ夕食を取っていたせいで全体のセレモニーに大遅刻して、2人で笑いながら夜道を歩いて会場へ向かった。食堂にいたおばちゃんに「今はロマンチックな夕食する時間じゃないのよ」と急かされたのには、頬が緩んでしまった。私たち2人がロマンチックに見えるんだ(ちいさな喜び)。
遅れて入ったセレモニーで急に名前を呼ばれて300人以上の前に立たされて誕生日を祝われるというありがた迷惑ありがたイベントがあったり、私以外の日本人は結構現地で集まって遊んでいたらしいという悲しめの事実が発覚したりと色々あった。

夜、本当に最後の夜。
私たちはこれからそれぞれの人生を歩むんだとお互いに確認しあって、多分20分間くらいみんなでお別れのハグし合ってた。タイの彼は、「タイに帰ってから君のことを1番恋しく感じると思うよ」と言ってくれて、ああ、私たち本当に親しくなれたんだなあと嬉しくて悲しかった。思ってることをなんでも言えるくらい仲の良い友人なんて日本にも片手で数えるくらいしかいないのに、この留学でそんな存在が出来たことが本当に嬉しかった。

日本へ出発の朝、空港のバスの中でずっと泣いて、ローマの空港でもずっと泣いて、泣いて、ずっと泣いた。ただひたすらに悲しかった。彼らの人生にもう私が関われないことが寂しかった。

この文章を書いてるのは帰国後5日目?くらいなので、だいぶ寂しさは和らいできたかな。でも本当に帰国初日とかは夜寝る時とか悲しくて寂しくて1人で泣いてた。

まだ学校へは行ってないので自分が今後どうなっていくのかは未知数だけれど、彼らとの約束通り、私たちは絶対に幸せに楽しく生きていくんだ。

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