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「納得感」を諦めちゃいけない。

もう何年も前だけど、もしかしたら結婚式までお母さんの命が待ってくれないかもっていう花嫁さんがいて。


だから白無垢と袴で前撮りをすることにして
実家近所の神社とか、犬のお散歩コースで写真を撮って
その後にお母さんが入院している病院へ行きました。
お母さんはすごく喜んで、震える手でベッド隣の引き出しから
ファンデーションを出して「私も綺麗にしなきゃ」ってお粉をはたいて
病院のスタッフさんもすごく協力してくれて、ロビーでも写真を撮って
病室に戻ったらお父さんがベッド脇で膝をついてお母さんの手を握って泣いていて、今はここにいちゃいけないと思って私は病室を出ました。


その2日後、お母さんが亡くなったと言う連絡を受けてわんわん泣いたけど
花嫁さんは凛としていて、出来ることはやり切ったと言う納得感は
人を強く支えるなと思ったことをたまに思い出しては
「納得感」を諦めちゃいけないっていつも思っています。


人生って、いつ何が起きるか分からない。
だからこそ、少し躊躇しても一歩踏み出す勇気を持って
節目を迎えるふたりを支えられたら幸せだなぁ。

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