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「いい結婚式」の条件

「いい結婚式」があるとすれば、その条件の1つとして「家族全員の気持ちが心地よく結婚式に向かっている」という状況があります。ちょっと分かりづらいですよね。具体例を挙げますね。


例えば、あるカップルさんとお話していた時、新婦さんがポロポロと泣き出しました。遠慮がちに話してくれたのは「彼のお母さんが全部に反対する。私たちが一生懸命考えても、あまり良い反応を見せてくれない」とのこと。「私たちのことを心配してれる気持ちは嬉しいけど」と言葉を付け足しながら戸惑っている様子を見て、それはきっと「心配」というより(語弊を恐れずに言えば)「面白くない」んだと感じました。小さな頃から親の言うことをしっかり聞いて立派な職に就いた自慢の一人息子が、結婚するとなった途端、親の言うことを聞かなくなった。彼女と相談するからと、知らないうちに勝手に進める。まぁ、そうね。面白くないよね。


だから私は、次の打合せでお母さんに会いに行くことにしました。今、こんなふうに考えていて、ふたりは「いい結婚式」にしたいと一生懸命で、だから私が精一杯サポートするし、そのためにはお母さんのご協力も欠かせない。みんなで頑張りましょう!って、一緒にケーキを食べながら打合せに参加してもらいました。


それで少し安心してくれたのか、そこからはふたりの考えを応援してくれるようになりました。やっぱり、疎外感を感じさせちゃいけないと思うんです。親は「ふたりの好きにしたらいいよ」って言います。でもそれを文字通り受け取って進めていくと、思わぬところですれ違いを生みます。防げる「不安」や「不快」は事前に。それもひとつの愛情です。もう、そこから「いい結婚式」は始まっていると思うんです。ほんと、ちょっとのこと。ちょっとの気遣いと愛情で、一気に変わるから。忘れちゃいけないのは、みんながふたりの幸せを願ってるということ。ゴールは同じなんだから、不必要にこじれないように。「いい結婚式」のためにね。

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