
242 時がゆっくり流れる島~滋賀・沖島
ここのところなかなか忙しい日を過ごしています。
私の本業はデスクワーク中心なのですが、最近は外出が多い。
そのため本来のデスクワークが溜まっています。おまけに上との交渉が必要な仕事があったりしてストレスが溜まります。
今日は休日出勤しようかと迷いました。今日処理しておけば幾分デスクワーク処理も進み、月曜からの業務が楽になります。
が。

いい天気だったんですよねー…
ここは業務を進めるよりも、ストレスコーピングの方が大事だろう。
今日でかけないと1週間ストレスをため込んで仕事をすることになる。
ということで

近江八幡市の堀切港にやってきました。
ここから琵琶湖の向こうに浮かぶ「沖島」に向かう船がでているのです。
沖島は人口約300人の有人島。日本には湖沼に浮かぶ島が数々ありますが、今も人が暮らす島は全国でもここだけです。

船がでるまで少し時間がありましたので待合室で待たせてもらいます。

待合室は沖島小学校に通う児童たちが掃除をしているそうです。きちんと片付いていて使っていてうれしくなります。

沖島からの乗客を乗せた船が到着しました。50人乗りの船ですが、今日は釣り客も多く賑わっていました。

きっぷは待合室ではなく、船の中の自販機で買うスタイル。片道500円、往復1000円です。

船内は一般のシートのほかにこのようなサロンタイプのシートもあります。
通学する小学生も利用するのですが、サロンで賑やかに話をしている姿が目に浮かびます。

沖島までは10分ほどの船旅。時折漁船とすれ違いながら、飛沫を上げて島に向けて進みます。

ほどなくして船は沖島港に到着しました。港には漁船が停泊していて、民家が軒を連ねます。人も集まり思いのほかにぎやかです。

ここにもいました、滋賀県名物「飛び出しとび太」。漁師スタイルで飛び出しの注意喚起をするんですが、


この島には1台も車はありません。離島でも多くの島では車が走っているんですが、ここは正真正銘ゼロ。

主要な移動手段はこの三輪自転車。ほとんどの方がこれに乗り、後ろのカゴに荷物を載せて走っていました。あの飛び太君は三輪自転車向けだったんでしょうか。

これが海沿いのメインストリート。ここを三輪自転車がゆっくり走ります。

かつて小学校があった場所に近年できた展望台に登ります。今日はいい天気。湖も青く輝いていて対岸の湖岸もきれいに見えます。
会社にいて、常にあくせくせかせかしているときとは全く違う時間の流れ。島に来るといつものどかで、ゆっくりした時間の流れを感じるんですが、この島はそれを特に顕著に感じることができます。コンビニも車もない島でただのんびり海を眺めながら歩いて過ごす。忙しすぎる現代人には最高の贅沢なんじゃないかと思います。

さて、離島の小学校は島の子供の人口の減少で廃校になり、本土の学校に船で通うケースが多くなっていますが、ここではまた小学校が健在。1995年に先の展望台があった場所から集落の東に移転しています。
ここは小規模特認校で、市内全域から通うことが可能で、現在ここに通う生徒11名の中にも島外から通う児童がいるそうです。港から学校までは集落を抜けて通っており、子供の成長を島民が全体で見守りサポートしています。

湖岸沿いの通りにある小さな資料館。沖島で使われた漁具や生活用品、歴史を展示した資料館になっていて木、土、日の10:30から15:30まで見ることができます(入館料・一般300円)。


集落の中の道はだいたいこんな感じの広さ。車が走らないのでこんな狭い路地でも困ることがありません。





時折、民家の前に桟橋を見かけます。自家用船をつけるためのマイ桟橋。船がマイカー代わりになっているこの地ならではの光景です。

ここにもいました、菜の花飛び太。路地は御多分に漏れず超狭く、飛び出しの注意喚起というよりはオブジェといったところですね。ここは民宿をやっているそうです。世の中の喧騒から離れて島時間を存分に楽しむなら泊りもアリですね。
今からでもそうしたいですが…


2時間ほど散歩して港に戻ってきました。短い滞在でしたがゆったりとした島時間に浸れて心が落ち着いたと思います。休日出勤しないでここにきてよかったです。
桜の時期には桜のトンネルやケンケン山と呼ばれる山の上の公園で花見をしにと外から観光客が訪れるそうです。混雑は予想されますが次はぜひ桜の時期に来てみたいなと思いました。
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