230 いわき湯本の日帰り温泉でひとっ風呂&温泉街散歩
福島県の浜通り、いわき市の中心駅、いわき駅にやってきました。1994年までは平(たいら)駅であり、私が前にここを訪ねたときは平駅でしたので、いわき駅となってからは初めての訪問です。
いわき市は1966年、磐城市、内郷市、常磐市、平市、勿来市の5市と小川町など9町村が合併してできた大合併都市です。昨今では平成の大合併で多くの都市が合併して新たな町が誕生していますが、昭和40年代にこのような合併をしたケースは稀。合併当時は日本で一番面積の大きな町でした。
そんないわき市、茨城県や福島県浜通りでは随一の温泉地を擁しています。
それが「いわき湯本温泉」。奈良時代から温泉が湧くことで知られていた歴史のある温泉地です。
今回は時間の都合上、泊まることはできず日帰り温泉に入浴しました。「さはこの湯」。さはこ、は漢字で書くと「佐波古」で「三函」に通じ、この付近の湯の岳に3つの箱型の大きな岩があったことから名づけられたといわれているこの地の古名です。3階建の立派な建物なんですが、1階に小ぢんまりとした感じの浴槽のある素朴な温泉でした。硫酸塩温泉で浴槽ではやや硫黄の香りが漂っていました。
温泉地にはよくあるんですが、ここにもあります温泉神社。神社前の石碑の上から湯気が立ち上っています。
明治初期にこの地に鎮座した神社で、この温泉の源泉である湯の岳山麓の六体の磐境(いわさか・神体なる岩石)が祀られています。この磐境、「いわき」とも呼ばれることがあります。もしかするとここ「いわき」の語源なのかもしれませんね。
少し歩くと足湯もありました「鶴のあし湯」。丹頂鶴がここに湧き出る温泉で脚を癒していたことがきっかけで温泉を発見したのがいわき湯本温泉のはじまりと言われています。鶴は温泉を発見する名人(名鶴)のようで、同じ伝説は北海道の鶴の湯や佐賀の嬉野温泉でも残っています。道後温泉では鷺だったような? 白く優雅な印象の鳥は温泉を拓いたというのにふさわしい神秘性がありそれが宣伝効果を呼んだんじゃないかと思います。
ちなみにこの「鶴のあし湯」、ここを訪ねる数日前「純烈」さんがこの広場で歌っていました。温泉といえば純烈ですね。
あ・い・を~抱ぁきしめ~♪ ゆ・め・を~抱ぁきしめ~♪
常磐地区きっての温泉地ですが、温泉街自体はかなり小ぢんまりしていました。ただ、ここは鄙びた温泉というわけではありません。すぐ近くにある東北を代表する一大リゾートランド「スパリゾートハワイアンズ」。いわきは日本のハワイであるという印象を決定づけさせた人気のリゾートです。もっといわき湯本温泉を楽しみたい!という方はこちらの数々の大浴場、プールを楽しむのもいいと思います。
冒頭の通り、14市町村が合併したいわき市はとにかく広い!小名浜にはアクアマリンふくしま、勿来のは勿来の関、常磐炭田など市内に観光名所が随所にありぷらっと来たくらいではとても周り切れません。
今回は浪江にいって「ぷらっと」立寄るだけになってしまいましたが次はぜひどっぷりといわきの町を堪能しに来たいと思いました。