149 秋の瀬戸内芸術祭・香川粟島へ
前回に続き、先日の三連休で行った香川県の粟島のお話。
前回は漂流郵便局にフィーチャーした記事を書きましたが、今回は瀬戸内芸術祭やその他粟島のことを書きたいと思います。
粟島は香川県三豊市の瀬戸内海に浮かぶ小さな島。もとは三つの小島だったのが砂州でくっついてひとつになっていて、スクリューの形と言われています。
瀬戸内芸術祭の開催期間中は詫間駅から船が出る須田港まで無料シャトルバスが出ています。
瀬戸芸に向かう人たちで船は大混雑。立ち席客も満員で臨時便を出す盛況ぶりです。
15分ほどで粟島に到着。ぞろぞろと下船してそれぞれの目的地に向かっていきます。
時間は11時前。まだ早いですがお昼をいただくことにします。観光客に対して飲食店は圧倒的に少ない。もちろんコンビニなんてないので、早く店にいかないと結構並ばないといけなくなる危険性があります。
港から西に歩いて5分ほどのところにあるカフェ、あわろは食堂。結構手前からブロックに描かれた案内看板が置かれています。
海岸沿いに建つ木造の小さな建物。11時の開店と同時に人がなだれ込み、人気の高さが伺えます。
瀬戸芸期間中は限定メニューで営業。選んだのはタコが入ったタコライス、タコタコライス。
海辺の席には座れませんでしたが、オープン座席でいただく海の幸入りのタコライス。おいしくいただきました。
あわろは食堂のすぐ近くにある海洋記念館はもとの海洋学校。昭和62年に廃校になりましたがその歴史や海にまつわる品々が展示されています。残念ながら今は耐震工事のため外から見るだけになります。
さて、今回出展されている芸術作品を巡りたいと思います。
こちらは船長と自称する出展者の日比野さんが瀬戸内海で漂着したものを拾って分類してまとめたもの。人はこれをごみと呼んでしまいますが、再利用もできる資源であるし、中には失いたくなかった思い出の品もあるので一括りにごみと呼んで欲しくないと語っていました。
この島は潮の流れの影響なのか漂着物が多いようで、漂流郵便局の着想もこの島にたどり着いた漂着物を見て得たそうです。
もとの保育園を使った思考の輪郭。平面と立体で描かれた白と黒の直線。立体なのに見方によっては平面に見えたりして、立つ場所で見える景色が変わります。
こちらはもとの小学校を使った展示。銅像を中心に置き、かつてここで生徒たちが集い、歌った姿を表現します。
粟島にいるとこのような人形をよく見かけます。これはブイ人形と呼ばれ、海の浮標であるブイを利用して作られた人形。さまざまな表情の人形がいてみていて楽しいです。島の東側には「ぶいぶいガーデン」という、この人形がたくさんいる公園もあります。
船の時間まで少し時間があったので、島の中央部の最もくびれた場所まで行ってみます。
パノラマで撮ってみました。北の海と南の海が両方見ることができるポイントです。もとは別の島でしたが、砂州でつながりました。
ここには砂浜の真ん中に鳥居があります。馬城神社の鳥居。鳥居越しに見る海は神秘さが増します。
四国本土や養殖棚を見ながら港に戻ります。
芸術も楽しみ、海を眺めながらのどかな島の散歩も楽しめる粟島。小さい島なのに見どころが多くあっという間に滞在時間が過ぎていきました。瀬戸芸は来月まで。歩くには最高の季節です。ぜひこの時期に一度訪ねてみてください。