174 京都地名譚:「七条」は「しちじょう」か「ななじょう」か。
京都で市バスに乗るといつもモヤモヤすることがあります。
「次はひがしやまななじょう、ひがしやまななじょうです。」
ん?「七条」って、「しちじょう」って読むんじゃないんかい?
札幌など北海道では「ななじょう」だけれど…。
ググってみると、やっぱり「七条」の正しい読み方は「しちじょう」。
でも、市バスではあえて「ななじょう」としているようです。
それは「しちじょう」だと「しじょう(四条)」、「いちじょう(一条)」と間違えることがあるから。
同じ理由で、交通情報でも「七条通」は「ななじょうどおり」と呼んでいるそう。
まぁ、便宜的に呼んでいるのであればそれもありなのか…でもやっぱりどこか違和感がある。
東山七条を西に少し行き、京阪の七条駅と交差するところにあるバス停は
「ななじょうけいはんまえ」(七条京阪前)
ここで接続する京阪の七条駅は「しちじょう」のままなのに!
かえって混乱しそうです。
京阪電車の方がこれに合わせて「ななじょう」と駅名変更する計画もなさそうです。
京都の人は伝統的な地名の呼び方が変わるのを好ましく感じていないのではないか、と思いきや今は違和感なく「ななじょう」と呼ぶ人もかなり多いそう。地名は変化していくものといいますが、その変化を現在進行形で見ているような気分になります。
ちなみに京言葉では「七条」は「しちじょう」でも「ななじょう」でもなく、「ひちじょう」または「ひっちょう」。
昔からの京都人から言わせたら「しちじょう」さえよそ者がつけたお仕着せの読み方だったわけで。。。
「七条」の読み方ひとつとっても京都の地名は奥が深いのです。
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