B.B.カードとの出会い
自宅で小さな英語教室を始めてからも、しばらくは葛藤が続きました。
遊びたい盛りの子どもたちが、楽しみながら、確かな英語力をつけていくにはどうしたらいいのか。
レッスンする中で、手ごたえを感じることがありました。
早口言葉です。
噛みそうになる英語の早口言葉を紹介すると、子どもたちみんな躍起になって練習しました。
「She sells seashells by the seashore. 彼女は海岸で貝殻を売っている」
「Peter Piper picked a peck of pickled peppers. ピーターパイパーはたくさんの唐辛子の漬物を拾った」
などなど、驚異のリズム感で、競って唱えるんです。
そして、
文全体で、すぐに覚えてしまう・・・!
「リズム」が大きなキーワードなのはわかりました。
早口言葉以外にも、リズムに合わせて練習したフレーズ、つづりなど、
子どもたちは短時間で覚え、ずっと忘れずにいられました。
そういう日々の模索中、インターネットで、
B.B.カードを見つけました。
その考え方、使い方を知って、
「これしかない!!」
と思いました。
B.B.カードとは、
おもしろ可愛い絵カードと、それと対になった文字カード、それが64組あるカードです。
文字カードの英文たちはどれも、韻を踏んでいたり、早口言葉のようだったり、
思わず口に出して言いたくなるような文ばかり。
絵カードに登場するキャラクター達も個性豊かで、ツッコミどころ満載!
子どもたちの想像を掻き立てます。
アレっ?と思わせる仕掛けも散りばめられています。
このカードの英文をリズミカルに何度も何度も唱えながら遊ぶうちに、子どもたちは64文すべて覚えてしまいます。しかもずっと忘れません。
細かい文の仕組みなんてわからないけど、英語特有のリズムとイントネーション、リンキング(音と音のつながり)、発音が先にできるようになります。
そう。
わたしたちも母国語である日本語を習得する過程で、できるようになった順番で。
その音の土台があれば、読み書きや文法の学習にも無理なく入っていけます。
即刻、B.B.カードメソッドの勉強を始めました。
そこには、マニュアルは一切なく、講師の経験と工夫次第で可能性が広げられる世界がありました。
講師自身が楽しんで、B.B.カードの世界で子どもと遊ぶ。
いつの間にか英語耳や舌・唇の筋肉が鍛えられる。
遊びの中でこそ発揮される子どもの集中力でもって、英語のなぞを子どもたち自ら考え、答えを導き出す。
やっと、探し求めていたものに出会えたと思いました。