#32 虎に翼
離婚調停では折り合いがつかず離婚裁判までとなると随分長い期間裁判所と関わっていて女性軽視を感じている私にとって朝ドラの「虎に翼」は共感することばかりです。
1.たくさんの女性達が涙を流した時代
今期の朝ドラは、結婚して家庭に入ることが一般的に幸せと考えられていた時代背景の中で、女性の権利を主張し法律家として闘ってきた三淵嘉子さんをモデルにしたドラマです。現在、このドラマにハマっています。
もし三淵さんのような人物がいなければ、今でも女性軽視や女性差別がさらに深刻な問題として残っていたかもしれません。多くの敵がいる中で声を上げることの大変さは、現代を生きる私たちには想像もつかないほどの勇気が必要だったと思います。
ドラマでは、法律家を目指す学校に入学した女性たちが様々な理由で退学に追い込まれていました。彼女たちが直面した社会の根深い価値観や変えがたい法律の前で涙を流しながらも、強い心で時代を生き抜いた姿にとても感動しました。
2.現代でも感じる女性軽視
現代社会では男女平等の概念が広まりつつありますが、それでもなお、女性軽視の態度に直面することは少なくありません。私たちの日常の中で、時折目にしていることは現代社会の課題として今でも続いていると思います。
例えば、妊娠や出産に関連する責任が法律上、男性にほとんど問われない現状には、大きな違和感を覚えます。
さらに、性犯罪に対する日本の法律が国際的な基準と比べて著しく甘いことも、女性の権利が依然として軽視されがちであることの明白な証拠です。
私たちが目指すべきは日常生活の中での性別に基づく偏見や不公平も根絶することが必要で、職場や教育現場、家庭内においても、性別による役割分担や個人の能力や選択を制限することなく、すべての人が自由に自己を表現し、発展できる社会が根付いてほしいです。
これは「虎に翼」の時代に戦ってきた女性達の為にも進むべき社会の道であると信じたいです。
3.私が感じている女性軽視
今私は女性軽視を感じている真っ最中です。
調停ではご年配の男性と女性が調停員としてお話を聞いてくれました。
2ヶ月に1回程開催される調停ではお互いの主張を出し合い、それを調停員の方がまとめていくという形でしたが、私が感じていたのは「女性である私の方が説得しやすい」と思われていたことです。
幸い私は弁護士の方が強く主張してくださる方だったので助けられていましたが、弁護士をつけていない女性の方だったらおそらくうまく丸め込まれてしまうことも少なくないでしょう。
裁判に移行してからの裁判官の態度は、「あなたの気持ちは理解できるけれど、仕方がないでしょう」というものでした。裁判官は双方の主張を取りまとめ、歩み寄りを促す立場にあると思っていましたが、実際は「向こうがそう言っているから…」と言ってくるのです。
経験豊富な弁護士の方も今回の裁判官の態度に唖然としています。
私達から見ると早く終わらせちゃいましょうという感じでとても面倒臭そうに見える裁判官です。
夫が多くの財産を隠していることは証拠を含めて明らかですが夫が完全にスルーしてくることに裁判官は全く指摘することなく夫の主張重視で話が進んでいます。
この裁判は私のこれからの生活にとって非常に重要ですが、裁判官にとっては些細なもののようです。
ドラマ「虎に翼」では、妻が夫から形見の着物を取り戻そうとするエピソードがありましたが、その時の裁判官の判決にとても感動しました。
私も、そのような公正な裁判官による判決を望んでいます。