#12 固形石けんが優れているところ
私は固形石けんに出会う10年前までは液体石けんを使っていました。
液体石けんはポンプから片手で簡単に出せる便利さと、テレビCMで見る液体石けんがとても魅力的に映っていたので石けんの良さを知ろうとも思っていませんでした。
しかし、固形石けんの良さをまだ知らない方々に、私がお勧めする理由を知っていただきたいと思っています。
1、弱アルカリで洗浄力があるのに肌に優しい
人間の肌は元々弱酸性である為、最近では弱酸性の石けんが主流になりつつあります。しかし、弱酸性石けんでは皮脂の汚れや古い角質を効果的に落とす力が弱まるため、界面活性剤に頼らざるを得なくなります。
一方、弱アルカリ性の固形石けんは弱酸性の皮脂汚れと中和され、汚れをすっきりと落とすことができるのです。
汚れがすっきりと落ちるということは弱アルカリ性は肌に刺激があるのでは?と思っている方も多いと思いますが
一時的に肌が弱アルカリ性となっても皮脂汚れと中和することで人間の肌は弱酸性に戻るようになっています。
「弱酸性」に戻る時に弱アルカリ性によって刺激を受けた肌が活性化されて
美肌になると言われているので弱アルカリ性で洗うことはメリットでしかないのです。
2、石けんは界面活性剤
界面活性剤を簡単に説明すると
通常、水と油は混ざりませんが、界面活性剤を使うことでこれらを中和させ、皮脂汚れを落とすことができます。
界面活性剤には天然の界面活性剤と合成界面活性剤があり液体石けんや液体シャンプー、洗顔フォームなどは合成の界面活性剤が使用されています。
合成の界面活性剤は肌に刺激が強い上に洗い流した後も肌に残りやすく肌のバリア機能に悪影響を及ぼすことがあります。
その点、石けんは「石けんそのものが界面活性剤」なのです。
石けんは古い角質層を軟化させ肌から離れやすくする作用と弱酸性である皮脂汚れを中和する作用がある為しっかりとした洗浄力があるのに肌に刺激が少ないのです。
3、天然の保湿剤が豊富
固形石けんには天然の保湿剤と言われているグリセリンが豊富に含まれています。
制作の過程で自然とできる天然のグリセリンが
肌に水分を引き寄せて保持してくれて肌を柔らかくします。
水分を保持することで肌の外部刺激からの保護を助け、乾燥や炎症を防ぐことができるのです。
一部の人はグリセリンのこの特性が
デメリットと捉える人もいます。
それは固形石けんが湿気を吸って溶けやすくなったりヌルヌルとすることで不衛生だと感じる人もいる為、市販の固形石けんではグリセリンを除去している石けんが販売されていることもあります。
また、取り除いたグリセリンは化粧品や薬品等の材料にもなるのでグリセリンを取り除いた石けんが多く販売されています。
天然のグリセリンはお肌にはとても大事な成分で
ヌルヌルしているのは不衛生な物ではなく
保湿成分なのでどんどんお肌に使用しても大丈夫なのです。
以前投稿した「石けんのヌルヌルの正体は!?」という記事も
合わせて読んでもらえると嬉しいです。
4、環境に優しい
固形石けんは生分解性が高く、自然環境に存在する微生物によって迅速に分解されます。これにより、環境への長期的な悪影響が少ないのです。
さらに、固形石けんの製造過程は、液体石けんや合成界面活性剤を含む製品に比べて、エネルギー消費や廃棄物の量を大幅に減らすことができます。
そのため、環境保護にも大きく寄与しています。
また、固形石けんの包装は最小限で済みます。
多くの固形石けんは、紙やリサイクル可能な材料で簡単に包装されており、プラスチックの使用を減らすことができるため、プラスチック廃棄物の問題にも貢献しています。
今まさにこれから製造販売する為の石けんの包装に悩んでいるところなので
できるだけ環境に優しい包装にできたらと考えています。