僕らの誇り
遡上した鮭が
知床斜里町の遠音別川の一面を
銀色に埋め尽くしている頃
世界中にいる30万人もの
武装した子ども兵士が
瓦礫の上で銃の引き金を引いている頃
大量のイワシが50キロにわたって
海岸に次々と打ち上げられている頃
帰る家を奪われた人々が
放射能に怯えながら
身を寄せ合って冬を越えようとしている頃
僕らは
今日もどこかで
携帯電話を見つめている
一つ一つの出来事に
想い憂いでいた
あの頃の僕らの誇りは
一体どこに置き忘れてきてしまったのだろう
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