戸塚区で1番最初にできたセブンイレブンが閉店した話
以前地域の仕事で伺った時に
「ウチが戸塚でもっとも古いセブンイレブンなんだよ」と教えてくれたオーナーさん
その後も連絡を何度か取っていたけど、「実はウチ閉店するんだよ、もう疲れちゃったからね(笑)」と気さくに閉店も教えてくれました。
一説によると、駐車場が少なかったり、タバコやお酒を扱っていないとセブンイレブンの本部からの契約延長がしてもらえないという話もあります。
確かに、セブンイレブン横浜原宿店の向かい側には古くからタバコ屋さんがありセブンイレブンではタバコが扱えないだろうし、駐車場も1台分しか無かったなと。近隣にはセブンイレブンも多く存在しているし流通ルートとしては難しい面は少ないだろうからやはり、契約延長ができなかったのか。それともオーナーさんのジャッジなのか。
いずれにせよ、戸塚区内で個人事業のお店が閉まるというのを聞くと「ドキッ」としてしまう。
戸塚区内も、人口の大半が都市部で働く人の「住む街」となっており、この都市部で働く人の多くが「異常消費」をすることで地域の事業者にはとても負荷が掛かっているのが地域経済の現状だろう。もちろん事業者側の努力が足りていない面もあるだろうが、商売は消費者とお店の数つまり需要と供給のバランスが大切。都市部で働く人の多くは多店舗展開しているお店やナショナルチェーンでの買い物を好み、地域の個人店で何一つ買い物をしない人も多い。これによって自らの生活に影響が出る事を知らないからまたは知っていても考えないから。これでは地域の個人店は10年後、20年後とどんどん減っていき、子供たちが暮らしづらい街になってしまう。だからどうしたの?と思われるかもしれないが、今の子供たちが大人になる頃、戸塚区の人口が減っていたり戸塚が今のように家を買う人が減ってしまえば、みなさんが35年ローンを組んでいる家は負の財産(負動産)になりかねないという危険が待ち受けているのだ。
その負動産をお子さんが相続して、その時にお子さんは違う地域に住んでいたりすると管理ができずにますます物件の価値が下がってしまうことも。不動産業界は「街づくり」と広告物にうたっている事業者は多いが、彼らがやっている街づくりは「今の街づくり」であって、人気の無い街になれば街づくりはしないで戸塚から撤退するだけ。30年後、50年後の街づくりを真剣に考えている不動産事業者はやはり地域の不動産事業者だろう。戸塚区に根を張っている以上戸塚区から逃げられないのだから。
現代のようにグローバルやエリアをまたいだサービスが当たり前になってきている時代こそ、暮らしに関しては実は「どローカル」が重要だという事に気付いて欲しい。
大手は人が多ければお店を出す、人が減ればお店を閉める、それを容易にできるのが大手の強み、大手はその地域には執着もしていないし企業経営の歯車のひとつなだけ、錆びれた歯車なら要らないということ。
だから、なんでもかんでも地域の事業者から買えということではなく、事業者と消費者がお互いにお互いを教育しながら成長していくべきだと考えている。同じ商品でも都市部では100円で買えるものを戸塚区ではウチしか扱っていないから500円で売るという形では今のインターネット社会では売れないが、150円、200円であれば売れる可能性は残る。都市部まで行くには交通費、時間が掛かる分を近くで買えるのであれば実は200円でも安かったりする。しかも多くの人は気付いていないが、地域の事業者の方が良い品物を取り扱っていたりもする。
地域経済を良くするには事業者側も消費者にしっかりと教育をしなければならない、特に広告やPRで大手のマネをする事業者がいるが、予算も使える人材も乏しいのに大手のマネでは勝てない。地域の事業者は地域の事業者の良さをうたった広告宣伝、地域に根差したPRが必要になって来ると考えている。地域で暮らす人々で都市部で働く人たちへどうアプローチをするのかは非常に難しいが、暮らす側も災害や人災、コロナ等で少しずつだが規模の経済にクエッションマークが浮かび始めているのも事実。