「見える」が邪魔しているもの。
ソーシャルメディアでのプロモーションがようやく日本国内でも主流になりつつあります。今までよりも新型コロナウィルスの影響でインターネットを活用する事業者が増えています。ECサイト(オンラインショップ)での販売も同様に加速してきています。
日本国内においては、特に人口の多い「団塊世代」のオンラインショップの利用が増加している傾向があり、事業者も若い人よりもお金の使い方を理解している年配の方をターゲットにしているケースも増えてきています。
年配層に限ってはまだまだまだテレビには敵いませんが、それでも数年前に比べれば年配の方がオンラインショッピングをする機会があきらかに増えています。
事業者が年配の方を狙いたくなる理由はいくつかありますが、「お金の使い方を知っている」のが一因になっています。若い人は残念ながらお金の教育を疎かにされてきたため消費者としては劣るというのが現実です。この話はまたの機会にします。今日は、見えるようになったことで陥っているかもしれないオンラインでの珍現象について話します。
YouTubeや各種ソーシャルメディアにおいてはスマートフォンの普及もあり、動画や写真をインターネット上にアップするのが簡単になりました。今では5歳や小学生がYouTubeやソーシャルメディアで注目を集めることも珍しくない時代になりました。世界中の人が平等に情報を発信できるようになったのは素晴らしい事でテクノロジーに感謝しています。
一方では、インターネット上での詐欺や犯罪被害は右肩上がりで増加しています。多くのケースは「事業者(または事業者のふり)」をして「消費者」をだましています。
これの一番の大きな要因は「インターネット上でのブランディングテクニック」があります。インターネット上で「私はお金持ち」「私は健全に商売している」「私は成功者」とか、ビジュアル面でも「私は美的だ」「私はオシャレ」「私は痩せている」等の演出がまだまだ容易にできるからです。もちろん多くの事業者は多少大げさであっても「嘘」は無いのですが、中にはインターネット上だけの演出やひどいと「嘘」もあります。
顔を出していたり、高そうな服を着て話している様子だったり、高級な家やオフィスで話している様子をアップすることで、現時点でのインターネット閲覧者はまだまだプラスにとらえてしまう部分が多いからです。時間をかけてそのサイトを見てみれば、だいたい綻びは見えるものですが、インターネットの特徴である「簡単」「時短」「手軽」という部分が「時間をかけて調べてみる」という行為を省略や簡略化させてしまっている部分があるのです。決済方法がオンラインで完結してしまっているのも要因の一つでしょう。
特に最近多いのが「コンサルタント」や「副業紹介」です。
「私は〇〇社の業績を伸ばすことに成功している能力の高いコンサルタントです」
「私がやっている副業で本業の会社員としての月収を軽く超えました」
この2つは以前からあったのですが、経験の浅い「インターネットで情報収集する人がより増えた事」「効率の良い副業を探す人」が増えた事によって、最近さらに演出度の高いサイトが増えてきました。1980年よりも前に生まれた人は特に、映像からの情報収集に脳が慣れているのもありYouTube等の動画は特に危険です。テレビで見たものを「自分が理解している情報」と勘違いするように、YouTube等で見たものを「自分が理解している情報」と勘違いしてしまう人が多く、動画だけで「この人は間違いない」「この人が言っている事は正しい」とご認識してしまっているのです。多くの映像で見た情報というのは「知った」だけで「理解した」のとは違うのです。なぜならば、映像というのは必ず「トピックスのみ」で作られているからです。1から10まで全てを載せた映像だと長すぎて誰も全部を見てくれないからトピックスだけをかいつまんで動画にしているのです。かいつまんだ動画を信頼しているので誘導された先のサイトを見る細かさも欠けてしまって思うような結果が出なかった、思うような商品じゃなかったという事が起こってしまっています。
何度も書きますが、ほとんどの事業者は健全に宣伝をインターネット上で行っています。
どこの(誰の)サイトで購入(契約)したか、そこに流れたお金がどのように社会に反映されるのかだという事を理解してからオンラインショッピングを楽しんで欲しいと願うばかりです。
今(これから)、あなたが購入(契約)しようとしているサイトは健全かしっかりと確認しましたか。そして購入(契約)した相手は社会的に良いお金の流れを生んでいる人ですか?
それではまた。