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月が綺麗ですね、を救おう

5/7。お疲れ様です。CANDY MANです。

GWも怒涛のように過ぎ去り(人によっては明日もGWなのか)、いかがお過ごしでしょうか。

大阪でのライブ、レジェンドの演奏を見たり、サウナに行ったりとそれなりに楽しんでいます。

レジェンドミュージシャンたちのライブを観て、初めてFUJISOBAを食べた後の帰り。何の気なしに空を見上げると丸い月。

思わず「月が綺麗だ」とひとりごつ。急に恥ずかしくなる。

「月が綺麗だ」は文豪夏目漱石の発言で、"I love you"という意味である、という認識が世間で広まっており、悲しきかな隣には愛を伝える愛しき人などいないからだ。

本当は凄く素敵なフレーズだ。しかし意味だけ広まってしまい、何故そのような意味になるのか、ということまでは広まらず、結果「クサい告白フレーズ」というスティグマを押されてしまったことが可哀想でならない、そう思った。

一度押された烙印を消すためには新しい「クサい告白フレーズ」を考え、それを流行らせることで例のフレーズの意義を再認識させるしかない。毒をもって毒を制す、これだ。

ということで今日のテーマは「月が綺麗ですね、を救おう」です。

まず、「月が綺麗ですね」がなぜ"I love you"になるのか。

元々は夏目漱石が英語教師をしていたときに、教え子が"I love you"を「私はあなたを愛す」と訳したところ、「日本人は直接そんなことを言わない。月が綺麗、くらいでいい」と言ったという話からだ。あくまで噂話で文献や資料などは残っていないようだ。

美しいものを一緒に見ている時にお互いに「美しい」と感じられる、つまり心を通わせることができている何よりの証拠であり、そこに愛を見出したのだ。と言われている。ここに日本人の奥ゆかしさが込められている。なんと素晴らしい表現だ。

では「月が綺麗ですね」を別の表現で言い換えてみよう。

①夕日,星or海が綺麗ですね

「月」を別の風景に言い換えてみた。これは「月が綺麗ですね」とほぼ形が変わらない。「虹」でも「夜景」でも良い。そもそも元の言葉の汎用性が高すぎる。だったら「月が綺麗ですね」の方が潔い。毒に喰われてる。

②千と千尋は名作ですね

美しいものを見て、二人とも同じ「美しい」という気持ちになる、ということはつまり「五感を使ってあるものを感じ取った時、同じ気持ちになる=気持ちが通じ合っている」と考えられるのではないか。

千と千尋は名作、有無を言わさずだ。これに対して「私はもののけ姫の方が好きです」なんて言われたらもうおしまいです。

次の恋へ行ってください。

③このお店のケバブ、美味しいですね

美味しいものを二人同じく「美味しい」と言えるのはかなり勝ち。
しかも周りの人の評判があまりよくなく、評価サイトでも2.3のお店だったらかなり脈アリ。

食の好みが合うのは付き合う上で大切です。

④ここの水風呂、気持ちいいですね

これは決定的。気持ちよさを共有出来たらもう勝ちです。おめでとう。

というか男女で入れるサウナあるんか。

⑤イノセンのライブ、かっこいいですね

もう結婚してくれ。

ライブを観ている時にふと目があって、「ライブ、かっこいいですよね」なんて言いあえたら素敵。


ということで、「月が綺麗ですね」に代わる新たなワードを考えてみたが、どう考えても元のワードが強すぎて勝てないことが分かった。ごめん、お前強すぎやわ。

元々ある言葉の由来を調べることで、言葉本来の意味を知ることが出来たり、使う言葉の深みを増すことが出来る。

「月が綺麗ですね」のような新たな被害語を生まないよう、また「月が綺麗ですね」を救えるよう、各自辞書を用意し常日頃チェックしておくように。

以上。


今日の一曲 加藤和彦&北山修 「あの素晴らしい愛をもう一度」

歌詞も曲も至高。いつ聴いても響く。

同じ花を見て美しいと言った。ということは「月が綺麗ですね」と同じ。

あなたの曲が今、世の中で必要とされています。加藤さん。


 




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