How to make “Mixed juice”②
1/15。CANDY MANです。どうも。
寒い寒いでやんすね。
前回に引き続き、今回もアルバム「INNOSENT3」について語ります。後半戦。
というわけで今日のテーマは「INNOSENT3について その②」。
5. In the kitchen (thrilled)
インタールードその2。
キッチンでは何が行われているのでしょうか。儀式のようで怪しすぎる。
thrilled(ドキドキ)するね。
さて、ここから後半戦。
6. my peaches feat. PES
PESさんとのコラボ曲が出来る日が来るなんて誰が想像できようか(反語)。
ドライブにピッタリですよね、PVもそうだけど。
この曲は「対比」が上手く使われてるなと思う。
特にサビの部分「天国 梯子 酒と ATM 1000の暮らしと響くJBL」だ。
インタビューで語られていることからだが、「天国 梯子」は作家の村山由佳さんの著書「天使の梯子」からの引用。
「天使の梯子」とは、太陽が雲に隠れている時にその切れ間から光が地上に差している様子。薄明光線と言われるものだ。旧約聖書にも天使の梯子という表現があったようで。そんな昔からこの光景に皆魅了されてきたのだ。
天使の梯子という表現、救いがあるよね。
「あー、光が差しててキレイ!」と感動しているカワイイ彼女の横で「ああ、あれは薄明光線と言ってね○△∂%」とか聞いてもないことをいうより、「天使の梯子だね」って言ったほうが素敵だ。違うか。
そんな神々しい景色に続く「酒とATM」というリアルな表現。その前の梯子とつながり、梯子酒をしながら金がなくなればATMも梯子していく。リアルだ。
1000の暮らしは年収1000万の暮らし、もしくは1000人の暮らし。JBLはイヤホンやスピーカーなどのメーカー。
下記のインタビューでも語っているように、車に乗って音楽を聴くことが多いようなので、年収1000万の暮らしでJBLのスピーカーが搭載された車に乗って音楽を聴いている情景がまず浮かぶ。
もう一つは、「1000の暮らし」は沢山の人という表現で、JBLは音楽を聴く手段の一例として挙げている、と考えると梯子酒をしながらぶらぶらしている。そんな中天使の梯子を見かけた。沢山の人とすれ違う。そのそれぞれに暮らし方があって、音楽の趣味趣向が異なる。ただ音楽を響かせ続ける(Hold on)ことができればいつか混じり合ってFree Styleできる、そんな気分だ。
とかね。あくまで俺の想像。解釈は自由。
2/13ではまた一緒にできるので、楽しみ。
ちなみにギターソロは、Santanaの The Game Of Love ft. Michelle Branchをイメージしてます。PRS欲しいと思ったけど、サンタナ好きのおっさんが即金で買っていきました。このネタわかる人いたら、ご連絡ください。
7. katana feat. Ace the Chosen onE & Bug-V
Hang out feat. quon6と同じく、THE ミクスチャーロックの曲。ベースイントロが渋いねぇ。
そしてAce the Chosen onE & Bug-Vという刺客。
3人のラッパーが己の人生を歌う。ぽおるすみすの「free fall よりもthrillingなLife style 腹切って死ぬまで楽しく生きろ」Bug-Vさんの「屈辱で磨く鋭く Like a 刀 振り抜くには腕がなきゃあかん」とAceさんの「死んだ目して生きるなら 潔く死んだ方がマシ」というフレーズが好き。侍だ。
命を賭して仕える主人のために生きる。己の言動に責任をもち、失敗すれば
自らが腹を切るという覚悟を持つ。侍という職業は命懸けなんだ。というか生きるということ自体命懸けなんだけどね。
サビ1とも言える部分の「同志と共に目指すZION 太陽はカリスマに注ぐ」も渋いね。
ZION(ザイオン)はイエルサレムの聖なる丘という意味。天国という意味に近いようだ。
太陽はカリスマに注ぐ。むしろカリスマが太陽で、その世界を照らすのだろう。
いつか名古屋で一緒にやりたいね。
8. カメレオン feat. RAU DEF
RAU DEFさんとのコラボ楽曲。個人的にこのアルバムでは1番のお気に入り曲。
カッケーっす。RAUDEFさん。
イノセン初の、メンバー(フィーチャリング)以外の方がPVに出演された曲。
PV撮った時はね、本当に寒かった。
撮影時間は準備〜撤収まで5時間程度で終わったから割と早かったけど、海が近くて、もう凍えた。
RAUDEFさんとはPV撮影で初対面でしたが、本当に気さくで面白い方だった。
カメレオンという名称が入っている曲って基本的に悲しいよね。
環境によって色を変えていく→自分の色が無い、自我がない。
というマイナスイメージなのだろうが、調べてみるとなかなか面白い。
色を変えるのは餌をとるときにバレないように、また逆に食べられないようにするため、というところが一般的だが、実は機嫌が悪かったり、相手に好意を持っていることを示すためにも色を変えたりするようで。
人間と同じじゃんね。顔真っ赤にして怒ったり、真っ青で絶望したり。
欲望だけでなく、痛みを味わうことでその人となりになる。色々な経験をすることで鮮やかでオリジナルな色となる。でも色を足しすぎると何の色か分からなくなり、最終的には真っ黒になってしまう。
俺は最初何色だったんだろうか。
楽曲的な話をすると、イントロ〜Aメロのコード進行はどのキーにいるのか分からないほど奇妙なコード進行。この曲を作ったときはシンプルより複雑なコード進行の方がかっこいいと思っている「中学2年生」期。今もそうです。
ギターソロのイメージはドラマ『太陽にほえろ!』メインテーマ。何故そのイメージだったか覚えてないけど、デモの段階でこのソロは完成してたし、多分渋いイメージを植え付けたかった気がする。
あと
この動画が好きでよくみてるんだけど、これに感化されたんだっけか。
松原正樹さん(ブルーのギターを弾いている方)のギターソロが素晴らしいね。
サビのコード進行もお気に入りの進行。渋くてエモくて好きっす。
9. Tasting party (hang over)
味見祭りで二日酔い
以上。
今回もアルバムについて語りました。長かったね。
タイトル「INNOSENT 3 ~High purity Mixed juice~」だけど、
"High purity adulteration"という案を出してた。
adulterationは混ぜ物、不純物、つまり純度が低いという意味。
なのにHigh Purity(高純度)という相反する言葉を掛け合わせることで違和感を感じさせるというか、ちょっと…アーティストぶってみました。てへ。
ただ不良品という意味もあり、マイナスなイメージが強いので不採用。ミクスチャーというワードだとありきたりなので避けたかったけど、Mixed juiceというタイトルで落ち着いて良かったし、このタイトルが決まるとほぼ同時にアルバムのジャケットが決まって、まさかのミックスジュースだったから、導かれていたのかもね。
もう読んでくれている人もいると思うけど、アルバムのインタビューをしてもらいました。
これ結構みられているみたい。いつもありがとうございます、タワレコ。
そもそもインタビュー自体初めてなので結構緊張していたが、割と良いこと話しているのでここでも話しましょうか。
レコード、カセットテープ、CDと続いて今は配信がメインストリームになりつつある。レコードやカセットでは自分の好きな曲だけを好きな順番で聞くことが難しかったが、それが容易く出来る、というかそのやり方が本筋となっている。
そりゃ分かる。白日が流行ってたら白日だけ取り敢えず聞きたいし、Pretenderが流行ってたらグッバイだけしたいもんな。
アルバムという存在意義が問われている。そのうち「アルバムって何?」という世代が現れるかもしれない。
音楽配信で、聴きたい曲だけを聴くのもありだ。
ただ、単品で聞くより、その前後に別の曲が挟まることで、味わい方が変わるんだよね。
例えば、my peaches をよく聴いてるとしよう。これだけを聴いてるのもあり。
でも、doo dah!! winter!!! を聴いてからmy peachesを聴くのとHang outを聴いてからでは、my peachesの印象が変わってくると思うんだよね。
これがアルバムで聞く醍醐味。でも初めて聴く曲って結構しんどいと思う。
一瞬で「あこれ大好き」となってくれたら嬉しいけど、嫌いになるもの早かったり。
最初聴いた時は「微妙」と思っても何度か聴くことである瞬間から「え、なんかいい曲じゃない?むしろ好き!」となる、いわゆる「スルメ曲」というものであると長い間好きでいてくれる。ちょっとの我慢だ。サウナと同じ。その先に気持ちいい未来が待ってるはず。
今回は様々なジャンルから、超高濃度の素材が出来ました。全曲通して聴くのもよし。my peachesだけ沢山聴くのもよし。濃度はお好みで。
オリジナルのミックスジュースを作ってください。ぜひライブで、飲み比べてみませんか。
以上。
今日の一曲 PORNOGRAFFITTI『Chameleon Lens』
カメレオンと聞くと浮かぶ曲のうちの一つ。
直近のシングルだとかなりの良作。