『3小節で綴る いのち』制作レポート (+総集編)
制作中の句集『3小節で綴る いのち』の進捗状況をお伝えします。11月1日から約3週間かけて掲載する50句全ての発表を終え、現在はnoteの中でそれぞれの句にぴったりな絵や写真を探し、それらの生みの親であるnoterの皆様に「使わせて下さい」とお願いしているところです。お蔭様で既に36句についてはパートナーとなっていただく絵や写真が見つかりました。作品の使用を快く許可して下さったnoterの皆様には心より感謝申し上げます。皆様のご好意や素晴らしい作品に恥じることのない句集になるように取り組みます。絵や写真についてはわからないことが多いので、ご指導を賜りながら進めていくことになると思いますが、最後までどうぞよろしくお願い申し上げます。(きちんとしたお礼は、3月にレイアウトが固まりゲラの確認をしていただき最終的なOKを出していただいた時にと考えております。)
今後、できれば年内に全ての句にパートナーを見つけてあげたいと思っているので、くどいようですが、このnoteでもう一度50句全てをアップします。その際、●を付ける句は既にパートナーがいる句、〇を付ける句はまだパートナーがいない句です。〇印の句についてご興味のある絵描きさんや写真家さんがいらっしゃいましたら、ぜひご連絡下さい。コメント欄からでも「クリエイターへの問い合わせ」からでもかまいません。句の内容に関するご質問も歓迎します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
なお、このnoteをアップした後にパートナーが見つかった句については、順次、〇印を●印に変更していきます。つまり、このnoteでは常に最新の状況をご覧いただけます。では、句をご紹介します。
①● おめでとう1等賞のお玉杓子
②● 人となれ我の卯浪で大事な子
③● いざ咲かん種皮を破きて古代蓮
④○ 花に息吹き込む小枝赤ら顔
⑤● 光差す方へ方へと心太
⑥〇 生まれたて紅葉も銀杏も若葉色
⑦● 暖かや愛されようと笑む赤子
⑧● 天仰ぎ手足伸ばして亀の鳴く
⑨〇 仔馬さんそんなに慌てて立たずとも
⑩● 産声と爆音そして百千鳥
⑪● 轟音が去った路上に雛の轍
⑫● 守りたいこれが愛かと星月夜
⑬● 手を広げ空におねだり若楓
⑭〇 細い手で雲を蹴飛ばし水馬
⑮● 白梅に囲まれ接ぎ木の紅一点
⑯〇 死にたいと言う君ですら太る冬
⑰● 俯けば上を向けよとつくしんぼ
⑱〇 逞しく冷蔵庫の中伸びる葱
⑲● 蟻の群れ踏みて遊びし夜の震え
⑳● 何学ぶ蛙の腹を切り裂いて
㉑● 人よりも渇きが怖い夏の蝶
㉒● 火を付けて耳を塞いで浅蜊蒸し
㉓● 首を切り焼けば生き生き七変化
㉔〇 秋の蚊に吸わせてあげて徳を積む
㉕〇 次はない朝日を拝む沙羅の花
㉖● 実る為ただそれだけの花楓
㉗● 白銀を解かさぬ赤で灯るエリカ
㉘● 今はもう菊の香となりし君が霊
㉙● 線香を揺らすは君か秋風か
㉚● 踏切を待つ足下に彼岸花
㉛● 呼び止めることもできたか秋時雨
㉜● 一瞬で宇宙の生死描く花火
㉝● 山吹や地球のブレスに震度6
㉞● 人気ない寒夜も弛まず湧く草津
㉟● 子育てもホッと一息竹の春
㊱● 空蝉の爪先に残る力あり
㊲● 夢を見ん花筏に乗る蟻とても
㊳〇 そっと咲き艶やかに実る七竃
㊴● 何色の照葉となるや秋の我
㊵● なぜかしら夢で笑ひし冬支度
㊶〇 この手首か細く白く百日紅
㊷● 老いた手に重た過ぎる花池に零し
㊸〇 走馬燈回す力も弱くなり
㊹● 気が付けば月を見ているもうそろそろ
㊺● 豊の秋背中丸める稲穂かな
㊻〇 春風に託すいつかの礼と詫び
㊼● 散ってこそ赤い実となれ花苺
㊽● 落ち惜しむ銀杏黄葉や右左
㊾● 今まさに風に溶け行く冬の蝶
㊿● 病室で手を握り合う二人静
(もし、今も飛渡さゆり様と繋がっている方がいらっしゃいましたら、「candycandyが⑨の句の写真をお願いしたいと言っている」とお伝え願えないでしょうか。)