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ネガティブな思考と心霊写真の思い出

病み上がりの体と、雨と、やっと10月らしい気温と、何度も聞かされた話と、立ち向かわなければいけない現実とが重なって、あぁもう全部終わればいいのにと思った。

終わればいいとは、自分の生命活動のことだ。
あぁ、なんてネガティブ。

話を変えようか。
小6の時、泊まりがけの遠足で日光へ行った。華厳の滝でクラスの集合写真を撮り、数日後クラス全員に薄い半透明の袋に入れられた状態で配られた。

集合写真を受け取って数日後、クラスメイトの女の子が「あの写真、心霊写真なんだよ」とこっそり教えてくれた。その子が見せてくれたのはわたしが持つのと当然同じ写真。ほら、こことか、ここ。と指をさす。

きちんと立った人の足の間に、三本目の足が。
肩の上に手が。

あるはずのないものがそこにはあった。

わたしは家に帰ってすぐ、「心霊写真だよ!」と母に伝え、我が家の写真を出してもらい、ついさっき学校で教えてもらった部分を一つ一つ教える。
実は友人の写真はフェイクだった、というオチを期待しただろうか。いや、本当だった。わたしの持ってる写真にも同じものが写っていた。

わたしは母と心霊写真を見てきゃっきゃ騒ぎたかったのだが、母は「なんでこういうこと教えるの!」と怒ってしまった。そして、その写真をすぐしまった。

母の機嫌を損ねることは悪いこと。そう刷り込まれていたわたしはそれ以上何も言えず、それきりその話題も口にしていない。

あの写真は本当に心霊写真だったのだろうか。
私の見間違い?6年2組のみんな、覚えてる?

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大森薫
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