記事一覧
現代アートと宿泊したからこと見えてきたもの。
私が東京でやる遊びの1つに、現代アートのギャラリー巡りをすることがある。新しい展示がスタートしたら、事前の下調べはあまりせず、ギャラリーに立ち寄るのが好きだった。銀座は特にお気に入りの場所で、あの小さなエリアに、いくつも好きなギャラリーがあり、数ヶ月に一度、まとめて展示会によく行っていた。私はたくさんの作品に触れ、色々な刺激を一気に受けるのが大好きだったのだ。
ただし、そんな生活も2020年はコ
宝さがしぐらいの気分で現代アートを楽しもう
直島をはじめとする地域密着型のアートイベントもだいぶ定着してきたと思う。瀬戸内海の島々をめぐりながら楽しむアートは、美しい豊な自然と現代的なアートとと言う、自然と人工物の両極端の美しいものを一度に味わえる体験を提供してくれる。まるでチョコレートとポテトチップスのような関係だ。甘いものの後に塩辛いものを食べることで、それだけを味わうよりずっと味が引き立つあの感じに近い。美術館に訪れるだけでは味わえな
もっとみる記憶の珍味展:マインド・ワンダリングの部屋
展示が開催されてから二度鑑賞しているにも関わらず、何度も訪れたい作品がある。資生堂ギャラリーで取り扱われている諏訪綾子さんの「記憶の珍味展」だ。
諏訪さんが調合した様々な香りを嗅ぎながら、そこから引き出される、個人の記憶の連鎖を味わうという体験型アートだ。個々の参加者によって香りから喚起される記憶が異なるため、その体験自体を通して、「わたし自身を味わう」ための演出が手掛けられている。
部屋の中
社会批評: バンクシーvsチームラボ
「アートが、アート好きな者のためではなく、金持ちのものとなっている。」と、憤慨するバンクシー。ストリートアーティストとして活躍している彼の作品は、作品に関わるパフォーマンス活動も含めて分かりやすい社会風刺のメッセージに溢れている。
先日、作品が高額に落札されたことに対する腹いせなのか、バンクシーは過去の自分の作品を「適正価格」で抽選販売すると公言し、富裕層お断りのメッセージ付きでWEBサイト「G