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キャッシュレス化で思う事

この1、2年で現金で支払う事がほとんど無くなってきた。

私が現金を使用するのは近所で愛用する八百屋さんだけだ。

昨日は夫に頼まれた振込があり、久しぶりにA銀行でお金をおろして他行に行き振込を行った。
ところが紙幣が何度も返って来てしまう。
良く見ると数枚が切れていたり欠けたりしていた。
銀行からおろした現金なのにこのように傷だらけな紙幣は見た事がない。

どうしたものかと思ったが、とりあえず別の紙幣で振込を済ませてA銀行に戻って窓口で説明すると最初に言われた事は
「ATM業者に業務代行しているのでこちらでは対応できない」と言われた。
A銀行さんからおろした紙幣が使用出来なくて手渡しで現金支払いする機会も無いのにこの破れた紙幣はどうしたら良いのかとさらに聞くと
「傷のある紙幣は機械でチェックしはじかれるので、ATMから出て来たという事は使用できる」と銀行員の方。


「ではA銀行さんでは使用できるが、B銀行さんでは使用出来ないと言う事ですか?
A銀行さんで両替なら可能ですか?」

行員
「キャッシュレス化で窓口で両替出来る現金は無いので両替機でなら両替可能です」


「両替機で両替不可能な場合はどうなりますか?」

行員
「業者対応になります」

私は心の中で
「面倒だなー。そもそも銀行なのに業者ってどこなんだろう」
行員の方と一緒に両替機で両替をトライする事3回。
やっと読み込み(同じ銀行で出した紙幣なのに2回もエラーが出るのもおかしな話だと思うが)使用できる紙幣になって一安心していると

行員の方が
「回収した紙幣がまた出回ると困りますよね。あっ両替機で回収したお金は回収されたままでした。良かったです」

私はまた心の中で
「悪気は無いようだけど、どの立場で言ってるのかな」と思いつつ
「私以外に他にもあるかもしれないですよ」と言うと
「業者に連絡しておきます」
との返答。
謝罪の言葉もあり、たいした事でもないのでどうでも良いのだけれど以前に抱いていた銀行の対応とは随分違うなと思った。

銀行にしてみれば少額のお金を出し入れする私のような者は客ではなく(実際に利益がない)今まで当然のようにサービスを受けていた方が不思議な気もしてくる。

当たり前と思っている事が当たり前では無いとわかるのはそれらが無くなってからだ。

数年前のリオ五輪の時に五輪までに会場が間に合わない、使用するプールの水が緑色になっているとニュースになった時に真面目で勤勉な日本では考えられない、あり得ないと思っていた。

しかし今、日本での大阪万博開催は雲行きが怪しい。

他の工事現場では事故が続いている。
安全、安心は決して当たり前の事では無く誰かの努力で得られてきたのだと今になってつくづく思う。

手遅れにならないうちに、どこかで軌道修正をしていかないとこれから私たちは引き返せないような世の中を作ってしまうのではないか…と考えてしまった9月末の暑い日の午後である。

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