私は愛を受け取る為に病気になった

当たり前、日常、「普通さ・・・」
こんな言葉を使ってしまいがちだけど
生きているという「当たり前」にも少しめを向けて
自分自信を、生き方を問いてみてもいいのだろうか

生きる理由を考えた時、
命は輝きを増すのではないか

社会にどう貢献したか
どこまで出世したか
どれだけ売り上げをあげたか
お客さんが喜んでくれた

そんな他社の評価を知るのも大切だけど
それをするのは「あなた」であり、「あなた自身」がどうありたいか
「あなた」を大切におもっている人がどうあってほしいか
を軸に考える瞬間もきっと必要

そんなことを思わせてくれたのもやっぱり患者さんでした。

その方は緊急で入院・手術することになり重篤な病気が見つかった方でした。
手術になったこと、重い病気が見つかった事でショックが強く離床がうまくいっていない方でした。
担当でなくても顔を見にいったり、くだらない話をしたり。関わる時間をもてるように気をつけていました。

ある日また、いつものように病室に伺いました。
他愛のない話をし、お部屋が少しあついように感じたので帰る直前に一言
「お部屋暑くないですか?それか上着脱ぎますか?」と声をかけました。

「じゃあお部屋の温度を下げていただけるかしら?この上着は脱ぎたくないから…」
と、おもむろに話し始めました

「この上着はね、息子にもらったの。遠くで仕事をしているけれど私が手術するっていったら飛んできてくれた。そしてこの上着と、メッセージカードをくれたの。

『仕事があって近くにはいられないけれど、心は近くにいる。この上着を着ている間は僕と一緒だからね。一緒に頑張ろう。』

よくできた息子よね。
なんで私がこんな病気になっちゃったんだろう、なにか私わるいことしたのかな。
どうして、どうしてってことばっかり考えちゃってた。

そうだ、私は私の為だけじゃなく応援してくれる息子のためにも早く元気にならないといけないんだった。」

そう言ってとびっきりの笑顔を見せてくれました。
それから彼女はリハビリを懸命に行って、別の病院に転院することになりました。

転院当日に挨拶に行きました。
「あの時お話しした看護師です。リハビリ頑張ってらしたこと伺ってます。退院されるとのことで挨拶しに来ました。」

すると・・

「あの時の看護師さんにずっっとありがとうと言いたかったんです。本当に助かりました。あれから息子ともたくさんはなしてね。また息子に助けられたことがあるんです。本当にリハビリが辛かった時、息子に電話をかけました。そしたら

『お母さん、大変やねえ。よう頑張ってるよ。僕もなぜお母さんが病気にならないといけなかったのか考えたんだよ。

今、お母さんは「愛をうけとるため」に病気になったんだと思う。

今までお母さんは僕たちを含め、周りの人にたっくさん愛をあげてきたでしょう?
だからね、今度は貰う番なの。病気になって、周りからたくさん愛をもらえってこと。だからたくさん頼ってね。一緒に頑張ろう』

って言ってくれたの。また、息子に助けれらました。
これから周りの方を頼ることが多くなるかもしれないけど感謝の気持ちを忘れずに生活して行きたいと思います。

気づかせてくれてありがとう。」

と声をかけてくれました。

退院する直前に、彼女が頑張る理由に気づけてよかった。
そしてそれを私に共有してくれたことも本当に嬉しかった。

こんな瞬間に立ち会うことができると看護っていいなあって思います。
この件で色々感じたことはあるけれど人間の強さを一番濃く感じました。
本当に美しい。

生きている、命って本当に素敵。
もともと美しいものを、どのように輝かせるのは自分次第ですねえ

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