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アインシュタイン博士曰く 「複利効果は人類最大の発明」。トマ・ピケティ著「労働」よりも「投資」の方が成長が早い!?

 株式投資について、相対性理論で有名なアルバート・アインシュタイン博士は、「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」という言葉を残している。105年前の言葉だがドキッとさせられた。

利息を払うことに慣れるな!

 私たちはもしかしたら「利息を払う」ことに抵抗がなくなっているのかもしれない。例えば、一般的な借り入れの相場として、住宅ローンは、全期間固定金利型で約1.3%、自動車ローン2.0%~、何気ない買い物の分割払い1.5%~となっている。
 一方、私たちが貸し手側になると、定期預金の利回り0.002%、国債利回りは0.05%となっており、ローン(借金)と比べとなんとも世知辛い。


複利効果とは?

 まだまだ多くの日本人にとって株式投資はギャンブルというイメージが強く敬遠されがちだ。しかし、株式投資にはインデックス投資という方法がある。一つの個別銘柄に投資をするのではなく、市場全体の指数に連動運用する投資法で、数百~数千の銘柄が対象となる。例えば、日本市場であれば日経平均やTOPIX(東証株価指数)、米国はS&P500やダウ平均(NYダウ平均工業株30種)など、市場全体の複数銘柄に投資することができる。米国市場であれば年利3~5%の利回りといわれている。
 米国のS&P500(日本の日経平均みたいなイメージ)に100万円を投資したとする。年利3%だとすると年間で103万円となる。2年目は106万900円に。あれ?900円はどこから生まれたのか。1年目の103万円が元本となって運用されているからだ。これを「複利効果」という。
 複利効果とは、元本に利息(配当金)が加わったものを、さらに元本として運用すること。長期間にわたって右肩上がりの市場であれば複利効果を得ることができる。ただし、投資にはマイナス成長の市場に投資すると目減りするリスクもあることは忘れてはいけない。
 ローン(借金)は元の購入金額に対して利子がつくが単利だ。一方、投資には元本に対して利息(配当金)がつき、それを元本として雪だるま式に複利効果を得ることができる。

「労働」よりも「投資」の方が成長が早い!?

 投資を始める前まではチンプンカンプンだったが、トマ・ピケティ著の「r>g」という不等式もおもしろい。
資産 (return) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富(約5%/年)は、労働(growth)によって得られる富(約1~2%/年)よりも成長が早いという・・・。

資産 (return)約5% > 労働(growth) 約1~2%

 今の税制度も同じようなことがある。日本の所得税は、収入に応じて変動する累進制(5~45%)であるが、金融所得税は一定(約20%)だ(※2021年現在)。
 つまり、労働収入は大きくなればなるほど、税率も上がるが、投資で得た収入はいくらになっても一定であるので、投資の割合が大きくなればなるほど、総所得の税率が下がっていくのだ。この税率の逆転現象を「1億円の壁」といわれている。つまり、お金持ちはますますお金持ちになるという構図だ。

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先入観を疑え!?

 アインシュタイン博士といえば、相対性理論だ。光速はこの宇宙上で最速(約30万km/秒)とされている。そのため、光の速度を一定(※1)としたとき、時空(時間と空間)が変わってしまうという理論らしい(地上と宇宙など、観測者の位置によって時間のズレが生じる現象)。
(例)
ハジキ方式    速さ = 距離 ÷ 時間
光速度不変の原理 光速(不変)= 距離 ÷ 時間

 (※1)例えば、時速100kmの車から時速100kmボールを投げたら時速200kmになるが、時速100kmの車から光を放っても光の速度は車の速度分速くならないという。光速が宇宙最速なので、光速を超える速さが存在しない?ということらしい。つまり、光速が不変とするならば、距離と時間が変化していまうということなのだ。

 これまで、「時間は万人に平等」などと、教わってきたがそうではないらしい。直感的に16世紀コペルニクスの地動説を思い出させる理論だなと感じた。今の常識ではわからないことが未来では常識になっているかも・・・。

日本人の貯金信仰

 話が大げさになったが、私を含め日本人はお金の価値は不変だと思いがちなバイアスがある気がする。
 長らく続く、超低金利のせいもあり物価が上がっていないのも原因の一つだが、米国市場ではお金の価値の変動が常に意識されるので、貯金だけでなく株式や債券、金、BTCなどと頻繁に流通されている。
 現在の定期預金の金利は0.002%しかなく、100万円を1年間預けても20円ほどしか利息を受け取れない。しかし、40年前(1980年頃)の日本の定期預金の利息は、なんと7%だった。このため日本は長らく、貯金神話が信仰されてきた(笑)。
 いつまでも過去の考えにこだわるのではなく、(複利効果で)「お金にも働いてもらう」という考え方も取り入れていきたいものだ。

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