フェリー旅で出逢ったおばさまが忘れられない①
ちょうど1年前、次男との鹿児島旅行で、すてきな76歳のおばさまに出会った。最後まで名前は聞けなかったけれど、わたしはこの1年間「この女性のように歳を取りたい!」と思って過ごしてきたように思う。1年後というタイミングでこの女性のことを書いておこうと思った。
2021/10 フェリー旅
2021年10月、17歳の次男と2人旅をした。大阪南港から鹿児島志布志港までフェリーに乗って、車なしの鹿児島旅行。一番の目的は指宿温泉の砂風呂。これさえ行ければいいという旅行だったので、ホテルは押さえていたがほぼノープランの2泊旅行だった。
2021/10/17夜
出発前の大阪南港 乗船受付にて
フェリーを予約する際、志布志港→鹿児島市までの直通バスを申し込んでいなかった。大阪南港ターミナルの乗船受付の方に、志布志港から鹿児島市への直通バスに乗りたいと言ったところ、
「今、コロナ感染予防でバスの乗客数を減らしていて、予約はいっぱいです。むこうに着いてからバスの運転手さんに直接交渉してみてください」とのことだった。
鹿児島の志布志港での出逢い
2021/10/18早朝
鹿児島 志布志港 待合所にて
フェリーを降りて、急いでバスの運転手さんに交渉した。
「うーん。やっぱり決まりなんでね。電車もあんまり本数ないけど。申し訳ないね」
「いえいえ。そうですよね。」
ネット予約画面の「無料直通バス希望」にチェックを入れなかったことを後悔した。指宿どころか鹿児島市へも行けない。いよいよ、まずいなと思い始めた。想像以上に本数の少ない鹿児島の鉄道事情も初めて知ったし、鹿児島は基本は車での移動ということもわかった。
まずは落ち着こうと待合所に戻ったとき、出逢いがあった。
わたしたちの他に、途方に暮れた風の人がバラバラと4人いた。
「バスに乗れなかったし、レンタカー借りて鹿児島市に行くけれど割り勘しませんか?」と話していた60歳代の男性。
話していたの相手は、フェリーの出口で「鹿児島市まで乗せてください」という紙を書いていた20歳代の女性2人組。
「わたしたちもいいですか」とつかつかと寄って行くわたしと次男。
私たちが群れているところを見て「鹿児島市まで行くの?」と、小さめのキャリーバッグを引きながらスタスタと寄ってこられたのがこの76歳のおばさまだった。
こんなドラマのような出逢いで、知らない者同士、老若男女の6人で鹿児島市街までの「レンタカー乗り合いドライブ」をすることになった。
続きは、「フェリー旅で出逢ったおばさまが忘れられない②」でこのおばさまの魅力について書きます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?