■春季西表島活動「5日目」
この日は休息日。レンタカーで観光しながら島を周りました。運転は、現役が誰一人としてできないため、OBが担当。まぁ、正直言うと私以外はある程度できるらしいですが、って、上級生の私が運転怖いからしない、なんて、そんな情けない話ありますかね(汗)
観光の前に、まずは腹ごしらえ!!飯屋で、私は豚丼を、他のメンバーはチャンプル定食を注文。久々に食べる白米と味が付いた肉には大変感動しました。もう5分もしない内に食べきりましたね、美味すぎて。
腹も満たし、再びドライブへ。西表島では、道路を走っていると、必ずと言っていいほど、鳥に出会います。飛べないことで有名な「シロハラクイナ」はマジで危険。飛べないから、トコトコ逃げていくんですが、轢きそうで怖くなります。あと、カンムリワシ。電柱に乗ってるやつがそうかな、、?
そして、1番感動したのが、船浦湾から見える「ピナイサーラの滝」。まさか、こんな遠くから見えるとは思いませんでした。
また、その途中、「西表野生生物保護センター」という、イリオモテヤマネコをはじめとする希少生物から、西表島の歴史についてまで、様々な資料を展示する施設にも立ち寄りました。
まず、イリオモテヤマネコについてですが、西表島にしか存在しない超ド級の希少生物で、現在は、わずか100匹ほどしか生息していません。そのことから、現存種の中でもっとも絶滅の恐れが高い、絶滅危惧種IA類に指定されてしまいました。
しかし、それでも毎年、車による死亡事故が後を絶たず、年間で1,2匹は命を落としているそう。これは、イリオモテヤマネコが標高の低い、海岸線沿いを住処としていることが原因とされています。資料では、我々人間がイリオモテヤマネコの生息地に住み着いてしまったのではないかと書かれており、なんとも悲しい気持ちになりました。
また、西表島の歴史も長く、さかのぼれば先史時代まで続くそうです。近史時代の西表島は、前回お話しした通り、石炭で栄えてはいたが、その裏で過酷な労働を強いられていたという、悲しい歴史があります。他にも、重い税金(人頭税)が国民の生活を圧迫し、さらにはマラリアなどの病原菌によって多くの人が亡くなりしました
そのため、西表島に今現在ある農地や道路は、戦後、マラリアが終息してから入殖した方々によって、開拓されたそうです。
ちなみに、この悲惨な当時の現状を世に発信しようと、現地に訪れた愛国者、笹森儀助という方が「南嶋探検」という本を出しています。
せやから、西表島には昔使われていた道がたくさんあるらしく、もちろん、現在はジャングルになっていて、見る影もなくりましたが、その道(ルーツ)を探ってみるのも、今後おもしろいかもしれません。また、崎山半島にも昔三つの集落があったので、それについても調べたいなぁ。
まぁ、そんな感じで西表島についての歴史や生態を学んだ後、夕飯の買い出しを済ましベースキャンプへ帰還しました。そして、昨日捕まえてくれたヤシガニを鍋で煮て食しました。
煙で良く見えない、、。味は本当にカニ。伊勢海老以上と聞いて期待しましたが、よく考えたら伊勢海老を食ったことがなかったので、比べられませんでした(テヘペロ)。だがしかし、美味しかったです。
ちなみにヤシガニは、食べるのが面倒なのと、中途半端に湯煎すると腹を壊すらしく、そんな理由から、地元の人はあまり食べないそうです。
ちょっとヤシガニについてWikipediaで調べたら、結構面白い話が書いてあったのでざっと紹介します。
・ヤドカリの仲間!
・はさむ力が体重の約90倍!
・ライオンの噛む力に匹敵する!!
・甲殻類最強!!
・あんまり泳げない!
・寿命が50年近くある!
いや、化け物かよ!!
そんな最強のヤシガニさんですが、実は、絶滅危惧所Ⅱ類にも指定されており、宮古島では保護の対象となっているようです。西表島でもいずれは食べられなくなるかもしれませんね。
あと、キャンプ場にピザ窯があったので、ソーセージを載せた、スーパーの激安ピザを焼いて食べました。外がカリカリして、マジで美味かったです。
そうだ、忘れてました。ドライブから帰ってきたら17歳の少年もキャンプ場に来ていました。彼はここで一泊し、翌日、我々が初日に泊まった「星の砂キャンプ場」へ向かいました。
旅好きらしく、沖縄ではほとんどヒッチハイクしていたそう。んでもって、自然への興味や社会への不満があり、とても17歳とは思えないほど賢く、大人っぽかったです。17歳の頃の私は、何してたっけなぁ。テニスしてたけど、下手すぎてやめたんでした。
まぁ、そんな感じでヤシガニ食ったり、その人と話したり、そして泡盛を飲んだりしながら、その日は終わりました。ちなみに「誠福」という、ポピュラーな泡盛を飲んでみましたが、結構味がきつく途中でリタイアしました。
▼次回予告
美味しいご飯に、大きなヤシガニ。そんな幸せな一日もさることながら、最後の活動である「西表島縦断」の季節がやってきました。今回はOBを抜いた現役だけで挑戦します。果たして、この全長約20kmある道のりを、無事、夕暮れまでに帰ってくることができるのでしょうか。
乞うご期待!