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MuseScore4を触ってみた (3)

【第3章】イージーリスニングとショスタコービッチ

<ドラム入り>

「お前はラテン音楽で飯食ってきたんじゃないか。なぜサンバにトライしないんだ。」とのお叱りの声が聞こえてきそうですが、クラシックから始めると決めたのは、そこにはドラムやスルドやパンデーロがいないからなのです。Humanize問題に光が見えないMuseScore再生機能では、グルーブ命の音楽は無理だと思うのです。必要なのは最大3ミリ秒くらいの発音のズレで、普通の人間にはズレと認識されない誤差なのですが、それがあるとないのとでは音楽がまるで変ってしまうのです。
ドラムは入ってるけどあまり活躍しない楽曲は?
そう、それ。イージーリスニングですよ。
いや、実演ではマントバーニでもパーシーフェイスでも超優秀な演奏家が細心の注意を払って演奏しているわけで、重要ではないとは口が裂けても言えませんが、出来上がったモノを聞く限り、Musescoreで打ち込んでも許容範囲に収まるかな、という判断です。
映画音楽の「魅惑の宵」やってみました。
これも公開しましたが、おおむね好評でほっとしています。といってもまだまだ満足出来る状態ではなく、さらに勉強と研究が必要な状況です。

<ショスタコービッチ>

実験的にやってみたい曲はいっぱいあるのですが、今の自分のDTMの知識と実力で実装可能なものというと、かなり限られてしまいます。
この間、かなりよく音楽を聴くようになりました。
いや。こんなに集中的にいろいろな音楽を聴くというのは十代のころ以来かもしれません。
職業音楽家(まあ単なるバンドマンですけど)になってからはあまり熱心に聴くことは少なかったです。自分がやっているジャンルの音楽を「研究」として聴くことはあっても、好きで聴いていたわけではなかったのです。
ネットでたまたまショスタコービッチの「ワルツ第2番」を木管五重奏で演っているのを見つけて面白かったので、それをやってみようと考えました。
ショスタコといえば「交響曲第五番」です。第一楽章で出てくる弦の旋律の「減九度」の跳躍!もっとも音程が取りにくいといわれる音程ですが、それが素晴らしい効果をもたらしています。
(※「減九度」というのは楽理的には正しくないかもしれません。「短九度」の方がいいのかな。ただジャズなどで多用される、例えばG7b9みたいなコードで、9th(例ではAの音)が半音下がった状態なので僕はそう呼んでいます。)
「ワルツ第2番」にはそういういエキセントリックな手法は使われていません。多分、ヨーロッパの古い民謡か何かが原曲なのだと思います。違ってたらごめんなさい。素朴な親しみやすいメロディに対して素朴な編曲を施しています。
スコアは、現代曲なので無料のものが見つかりませんでした。「基本無料」が当たり前の昨今(あ;それはオンラインゲームの世界だけ?)、有料の楽譜に手は出せません。儲かっていたらバンバン買っちゃうんですけどね・・・
なのでプレビュー見ながら自分でスコア作りました。
さて、これをそのままやってみるというのもアリかもしれません、そもそもの目的はMuseScoreでの再現性を追求することですから。しかしどうせ時間をかけるんだったら自分らしさを出したい。
3/4のワルツを二小節まとめて6/8と解釈して、ラテン風味を加えてみてはどうか。頭にあったのはアルゼンチンのサンバ(Zamnba)でした。
そのテイストを木管五重奏から拡張したオーケストラ編成で作ってみました。三日ほどかかりましたが、なんとかYoubeで公開しました。
さて、どんな感想が出てくるでしょうか。

<参考リンク>
「魅惑の宵」

「ワルツ第2番」


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