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令和7年に読む『有閑倶楽部』 【8】
1981年から連載が開始された少女マンガ『有閑倶楽部』を1巻から読んでいきます。作者がどのようなマンガ家なのか、この作品は有名なのか、少女漫画史でどう評価をされているマンガなのかなど、まったく知りません。何の知識もない、ほぼ真っ白な状態で作品と接した感想をそのまま記録していこうと思います。
有閑倶楽部 8巻
21話。有閑倶楽部が旅行へ出かける回。剣菱家は無限にお金があるので、いつでもどこでも旅行ができます
そこはかつて太平洋戦争の戦地だった場所
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この回は、戦争に対する反省の視点がきちんと入っていてよかったです
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剣菱(父)は現地マイタイ王国の王様と知り合い、という設定。しかしマイタイ王国では軍部が台頭しており、平和の危機が迫っていた
この設定は現実味があってよいと思った。実際、軍が独裁を敷いている国は結構ある
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「戦争の武器カッコいいな」と憧れる松竹梅の発言を諭す女性。ここもいいコマだ。いつもは反社や覚醒剤のことばかり描いている一条先生だが、戦争には反対であった
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さて、軍部と王様はある秘宝をめぐって対立していた。軍部としては、このまま王位を奪ってマイタイ王国を乗っ取りたい。そのためには王冠が必要。しかしその王冠がどこにあるかわからない……
ここから王冠探しの冒険が開始。『インディー・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)オマージュで繰り広げられます
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まずはかつての王がつけていたメダルを発見。このメダルは王冠をありかを指し示す地図の役割だった
ここから王冠探しが開始。80年代っぽくて実にいい
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敵が襲ってきて、応戦する有閑倶楽部。高校生ですがマシンガンで人を撃ったりしています。怖い
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そして遂に魔宮へと到達。このなかに王冠があるのか
謎解き、争奪戦でテンションが上がる。これは楽しい回だ
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適当に歩いていると、矢が飛んできて刺されたりします。いや、インディー・ジョーンズしてますね
80年代、まだまだ洋画が絶大な影響力を誇っていた時代。いまはもう、洋画に興味のある人が減っちゃったから悲しいな
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さあ、王冠を見つけたぞというところで、軍部の悪いヤツ登場
そして王冠を奪って王国を我が物にしようとする
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そのまま取ってしまったので、もちろんこうなります
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そして王冠はほんらいの王のところへ戻り、平和が訪れたのであった
もうなんでも解決しちゃう有閑倶楽部
最後はド派手に火山も噴火。そして噴火のオノマトペが「VOLCANO!!」なのがそのまますぎてよかった
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22話。松竹梅(父)がぎっくり腰になり、動けなくなったあいだに、副総監がそのポジションを奪いにくる、という話
有閑倶楽部が学校で憧れの人気グループという描写
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上位ヒエラルキーになったことのない私。ずっと底辺を生きてきました
総監である松竹梅を牽制する副総監
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ぎっくり腰で病床に伏せる松竹梅(父)
それはそうとこの部屋の描写。80年代! みんなコンポを置いて音楽を聴いていたのだ。いまみたいにスマホで曲かけたりしなかった。みんなコンポを部屋に置いて、ありがたく音楽を聴いていた
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副総監をひきずり下ろすために、貴重な鯉を盗んで身代金を要求する作戦を思いついた有閑倶楽部
副総監(若くても40代)は、自分の立場を強めるために、旧華族の高校生の女の子と婚約するという、かなりキモいムーブをしていた
ここからは副総監こらしめタイム
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なんか有閑倶楽部は誘拐と身代金要求が多すぎるんだよ
そして副総監と菊正宗の会話。キレ者どうしのやりとりって感じでエキサイティング
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高級な鯉を盗んで身代金を要求し、うまいこと立ち回って副総監にドジをさせようという有閑倶楽部
こんなときに寝ちゃいられないと、松竹梅(父)も復活。捜査に乗り出します
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最終的には、副総監にドジをさせた挙句、鯉は持ち主に返却。そして総監の立場をキープさせつつ副総監を退場させる、という展開に
副総監は精神を錯乱させた結果、タバコの火で警視庁を全焼させることに
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剣菱による爆破、そして副総監による火災と、何度も壊れてしまう警視庁
またしても剣菱(父)の寄付で建て直し
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あいかわらず誘拐の多い有閑倶楽部であった
8巻の感想
80年代テイストあふれるスピルバーグオマージュ、実にいい
ストーリーはかなり長めになっており、1巻につき2話のペースが続いている。今後もこれで確定なのだろうか
部屋にコンポがある、という描写にもときめいた。80年代の時代性があらわれると、世代的に嬉しい
黄桜と白鹿の登場比率がやや少ない気がする。男性陣は3人ともちゃんと活躍しているのだが
以降、黄桜と白鹿の活躍に期待