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『スラムダンク』をもっと知りたい! - 21
映画『THE FIRST SLAM DUNK』で初めて『スラムダンク』に触れた私が、井上雄彦氏のマンガ『スラムダンク』(ジャンプ・コミックス)を読んでいきます。全巻を読み切れるよう、がんばります。なお、読んでいる単行本は通常版です(完全版、新装版ではありません)。
21巻「勝敗」
◆陵南戦後半。試合終了間近というところで体力切れになり、倒れてしまった三井。もうこれ以上のプレイはできない。三井アウト、メガネ君イン
◆不良になって無為な時間をすごし、練習しなかったツケがきていると感じた三井。持久力を上げるトレーニングだってできたろうに、たばこを吸ってイキっていた自分に後悔するシーン。こういうの、好き……
(後日追記:28巻に「タバコは吸わなかったんだけどな…一度も…」というせりふがあり、喫煙していたのは三井軍団の不良たちで、三井本人がたばこを吸っていたというのは私の見間違いだったことが判明しました)
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◆ついに1点差まで追い上げる陵南。こりゃキツいぞ
◆華麗に抜いて得点を決めようとした仙道、しかしその動きに反応して止めに入る桜木。この展開も実によかった。絵が桜木の反応のよさを示している
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◆桜木の不確定要素の多さがプラスに出た場面。やっぱりスラダンは、主人公が桜木っていう未知数の存在なのがおもしろいな
◆仙道から魚住にパスが通り、魚住がシュートを狙う。赤木はファウル4つで、あまりアグレッシブなディフェンスに行けない
◆しかし桜木のディフェンスが飛び込んでくる! 映画版でもあった、ボールに食らいついてくる展開
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◆展開がアツすぎてドキドキしちゃうよ
◆果敢にシュートを狙っていく湘北。焦る気持ちをおさえて攻めていく。私の好きな、宮城の「1本」コールが出たぞ。これぞPG
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◆三井がいない状態、安西先生もいない、さあどうなる??
◆しかし湘北も全員バスケだ。桜木からパスをもらったメガネ君、キレイなフォームでシュート。ここで決まれば勝利が近づく! 行けメガネ君!!!
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◆シュート、入るのか、入るのか……
◆この緊迫したタイミングで、なんとメガネ君の高校入学にフラッシュバック!!! ページ開いた瞬間「わーっ!」て声出しちゃったよ。「高1に戻るんかい!」ってツッコんでしまった私
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◆これまで部活動をがんばってきたメガネ君。苦しい練習。赤木との友情。三井や宮城、流川、桜木の入部。最初は「体力をつけるため」に入ったバスケ部だが、やがて本当にバスケが大好きになっていったメガネ君
◆メガネ君のバスケにかける想いが読者と共有される
◆さっきメガネ君が放ったシュートが入ったかどうかすら確定してないんだよ。このボールが宙を移動しているあいだに起こる回想ね、この時間の引き伸ばしがスラダンマジック
◆時間がいまに戻った。そしてメガネ君のシュートが……!!!
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◆ヒーロだけではない、いっけん脇役に見える人物にもドラマを作るスラダンらしい展開だ
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◆努力を積み重ねてきたメガネ君の報われた日。おめでとう。泣ける展開!
◆残り58秒。点差は4点。どうにか守り切れば湘北は全国へ行ける
◆ここからはいっさいのせりふが消え、動きだけで示す描写に。無音描写の開始。まるで映画版のラストのような緊迫感
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◆この、ここぞという場面で背景が白くなるのカッコよすぎる
◆残り38秒で仙道が得点。点差は2点
◆残り10秒で赤木がシュート。しかしリングに弾かれる
◆さあリバウンド、というところで謎の飛行物体襲来
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◆そしてアリウープ!!!
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◆これでふたたび4点差。残り時間1秒
◆ついに試合終了。湘北70 - 陵南66。湘北、全国大会出場決定
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◆陵南戦ラストの無音描写。音がなくなるという演出に、映画版でびっくりした私だったが、マンガ版ですでにその手法は使われていたのだった。すごい緊張感。1秒1秒が重くのしかかってくるようなドラマ
◆17巻から始まった陵南戦。時間をかけて描いてきた試合にようやく決着がついた
◆よくがんばった湘北、そしてありがとう陵南!!! 両校の全力を尽くした試合に拍手
◆「チーッス」「しゃーす」など、部活言葉に思い入れのある井上氏ならではの最後のあいさつ
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◆いやーすごい試合だった。激しい攻防。そして何より、相手チームの選手に対して尊敬の念を抱くような人物描写に胸を打たれた
◆陵南の選手にも仲間意識が生まれる、それがスラダンのすばらしさだ!
◆県大会終了後。流川は安西先生の家を訪れ、アメリカに行きたいと相談していた。バスケ留学がしたいという。しかし安西先生は「まだ仙道に勝っていないから、まずは日本一になってから行ってみてはどうか」という
◆その頃桜木は、海南の牧、清田と共に名古屋へ向かっていた。敵チームの偵察であった
◆新幹線代を海南の生徒におごってもらっている桜木。そこでパッと交通費を払える高校生ってのも驚きだ。私、高校生のとき財布に入ってたの、多くて2000円だったよ
◆森重寛、諸星大、土屋淳。22巻以降に活躍するであろうプレイヤーを紹介しつつ21巻は終了。
21巻の感想
◆ついに湘北勝利。いや、わかってるんですよ。映画版との整合性からいっても、負けたら赤木、メガネ君は引退なわけで、映画版で彼らが試合をしているということは、この試合に勝っているとあらかじめわかっている。それでも、やはり「負けてしまうのではないか」と思わせるスラダンマジックがあった
◆メガネ君のスリーポイントには感動だった。スラダンでは誰もがヒーロー、全員が主人公だ
◆メガネ君がスリーポイント放った瞬間に、高校入学時に戻る展開もたまらなかった。「どういうタイミング!」って声出ちゃったよ
◆そして無音描写。これも映画版から入った私にとっては、とても納得度の高い描写だった。残り時間を表示するタイマーが出てくるのも実に効果的
◆22巻からは、次の試合に向けて少しずつエンジンをかける回になると思う。スラダンは緩急。21巻の途方もない「急」のあとには、「緩」がやってくるはずだ