公立病院で働く恩恵
オーストラリアで働く日本人看護師の間で、時々話題に上がることがあります。それは「公立と私立病院、どっちで働く方が良いのか?」です。この問題に正解はないと思います。どちらにもメリット・デメリットがありますし、個人それぞれの求めるものは違うからです。
私は公立病院で勤務しているので、私個人が感じた「公立病院で働いててラッキーだな」と思うことをシェアします。
いろんなトレーニングが無料
オーストラリアの看護師免許は更新制です。更新の条件の1つにCPD (Continuing Professional Development) があります。簡単に言うと、看護師としての勉強を続けることが求められます。そのため毎年様々なトレーニングを受けるんです。
トレーニングと言ってもオンラインで完結するものから、実技が伴うものまで様々です。それらのトレーニングが無料で受けられます。
トレーニングの日は勤務日扱い
実技が伴うトレーニングの日は勤務日として扱われ、お給料が発生します。仕事はせず無料で勉強してるのに、お給料が発生するなんてありがたいですね!
無料で宿に泊まれる?
トレーニングでどこかに宿泊する必要がある場合、無料になることがあります。毎回必ず無料になるわけではないですが、何度かタダで泊まらせてもらった事があります。自費だとしてもTax retuen (確定申告)で申請出来ます。
ガソリン代が無料になる?
トレーニングに行く際に、病院が所有している車を使えることがあります。病院によって誰が車を使えるかどうか違うと思いますし、使えたとしても台数に限りがあるのでトレーニング当日に借りられるかわかりません。でも、もし病院の車が使えたら実質ガソリン代が無料になります。
また自家用車を使ったとしても、ガソリン代を後から申請出来ることもあります。宿の時と同様ですが、ケースバイケースなのでとりあえず上司に相談するのが一番ですね!
給与が良い
病院や施設によって変わると思うので、一概にいえないかもしれません。あくまで私の経験ですが、以前私立病院で勤務した時のお給料より現在の公立病院のほうが良いです。
時給で数ドルの差ですが、塵も積もれば山となりますからね。
受け持ち患者数が少ない
1人の看護師が受け持つ患者さんの人数は、公立のほうが少ないと言われています。受け持ち患者さんが少ない分、負担も減るし1人の患者さんに時間をかけられるのでケアの質も上がります。
ただし、これは都市の病院の話で、私のような田舎や僻地の病院ではあまり関係のない話です。
今回紹介した例は、あくまで個人が思う「オーストラリアの公立病院で働くメリット」です。他にもあるかもしれませんが、ざっと思いつくものを紹介しました。
すべての公立病院に当てはまらないかもしれないですが、それでも私立病院にはない魅力はたくさんあると思います。ただ逆も然りで私立病院にも魅力はあるので、やはりどちらが良いかは人それぞれで違うということを改めて強調しておきます。