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座して鎮まり、ごはんをいただく
久々に心がほかほかした瞬間だった。
このことを残しておきたくて、雲マークのついたノートをインストールした。
好きだったお店が移転した。
ずっと行けずだったけど、だぁと行くことに。
以前の場所より、少し田舎の場所へ。
緑が多くて、灯りが入り口に行くまでに灯がぽつんぽつんと。
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久々のフルコールに少し緊張と、何が出てくるのかの期待と。
車で行ったから、お酒は控えて
まずはほうじ茶と緑茶を。
ほうじ茶は店内で焙じてくれて、席まで香りを届けてくれた。
前菜:いちじくのサラダ
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トマトもオクラももちろんいちじくも全て美味しい。
トマトは湯むきしてあって、味が染みてるし
オクラも硬すぎない程度に食感をのこしつつ。
なによりいちじくがおいしかった。
温野菜:経産牛と出汁
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産後の牛。普段なら捨てられるけど、しっかりケアをすることで深みが出るらしい。
出汁をその場でかけてもらい、しゃぶしゃぶしながら食べた。
緑ソースはねぎ、黄色は卵黄
出汁で伸ばされてちょうどいい濃さだった。
焼料理:鯖のパイ包み
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店内に入ると、鯖の香りがしていて焼き鯖かなって、だぁと話してたけどまさかパイに包んであるとは。
トマトベースのソースとパイとマッチするのはわかってた。鯖は臭みがなかったから、パイ・トマト・鯖がばっちりだった。
サクサクふわふわ。
魚:甘鯛のうろこ焼
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鱗ぱりぱりで身はふわふわ。
野菜はモロヘイヤだったはず。口の中でねばっとした食感になって面白かった。
肉:黒毛和牛イチボのステーキ
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付け合わせから、山草まで組み合わせが良かった。
マッシュポテトは私好みのあまーい味付け。
お肉とソースのしょっぱさと、マッシュポテトの甘さが好きだった。
食事:鯛めし
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鯛めしの土鍋はだぁの前の職場で使っていたものと同じだった。
鍋の扱い方なのか、周りに米はくっついてなくて、するっと。ネギの味噌汁は味噌は甘い味噌。鹿児島だなぁってほっとした。
きんぴらはこれぞ千切りっていう切り方。
白和も王道の白和えの味で、余計なものは一切入ってないから、お腹にすとんと入ってきた。
甘味:鎮座のおかし
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何種類かある和菓子の中から、自分が食べたいものを選ぶ感じだった。2人とも中秋の名月が近かったから、
だぁはお月様の練り切り、私はウサギの粒あんのお餅。
だぁはこの時食べた練り切りが美味しくて、練り切りが好きになったみたい。
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7品を2時間たっぷり使って食事をいただくこと、
栄養、旨みが1番な時間の旬のものを使ったご飯、
おいしいねって言えること、
こんなにも幸せで、心がほかほかになるなんて。
「サウナで整う」っていうけど、
私たちにとっての「整う」ってきっとこの時間なんだろうねって、少し涼しくなった風に当たりながら話した。
記念日でも誕生日でもない。
ただの休みの日だったけど、きて良かったなって。
このタイミングで、行けたことはきっと理由があったんだと思う。
また行こうね、次はどの季節に行こっか。
メニューのところに書かれてたことがそのままだったから、最後に。
ふかまり
日がしずまり、
ごはんと人、人と人とが
深く向き合い味わうひととき。
季節をうつす
丹精込めたごはんをいただく
それはお互いに、
そして自分も一層深まります。