君と異界の空に落つ2 第59話
初めて出会う”大神”である。玖珠玻璃は無言でたじろいだ。
川で繋がる寺の近くだ、仲良くしている耀と瑞波が、近くの山へ動いた気配があった。夕刻を目前に栄次らしい気配も走り、珍しいなと考えて塒(ねぐら)で塒(とぐろ)を巻いていたか。そんな彼等の気配が呑まれるように消えたので、おかしい、と思った彼は急いで道を辿ってきたのだ。
此処に繋がる”道”は水路、地下水脈の一である。耀がよく行く温泉と同じ、山の下で見えない水路が繋がっている。この辺か、とあたりを付けて登ってきたが、彼等の