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韓流ドラマという不時着
さて怒涛の催事が終わり、4月はとにかく遊び尽くそうと心に決めていたので、決意通り遊び倒した4月。冗談抜きにほんっとーに!!!ろくに仕事もせずに遊び呆けていました。こんなに息抜きをしたのは学生以来かもしれません。
人は気を抜くと愚行に走ります。いや、気を引き締める所でも、欲望に勝てなくなるときもあります。(私だけか??)
最近の愚行で、同時に催事の裏話にもなるエピソードがありまして。
今回はそのお話になります。
まさに催事の一回目が始まろうとしている、松屋銀座搬入前日は興奮して全く寝れませんでした。
この日のためにグッズを時間とお金をかけて作り、そのグッズたちで溢れかえっている我が家、もう後戻りはできません。果たしてお客様は来てくださるのだろうか、売り上げがゼロだったらどうしよう。。初めての事は色々な不安がよぎります。
このテンションだと、あと1時間は寝れないなと、ベッドからムクリと起きて上のリビングに上がり、テレビをポチッと。
最近加入したNETFLIXをボーッと検索していると
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韓流ドラマ「愛の不時着」が目につきました。
韓流ドラマははずっと避けていました。ハマるとヤバいというのを身をもって体感していたからです。
時に2000年前半、今から約20年ほど前の事。
その昔勤めていたデザイン会社の社長が、週刊AERAのアートディレクターでした。ですので仕事で朝日新聞社の雑誌に携わる事もしばしば。
当時はまさに韓流ブームの夜明け、韓流系を取り上げる雑誌がぼちぼち出版され始めていました。
ある時、週刊朝日で発行される別冊で韓流特集のムックに私も携わる事に。
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当時は「韓流四天王」と呼ばれるぺ・ヨンジュン、チャン・ドンゴン、イ・ビョンホン、ウォンビン(懐かしい。。)が一斉を風靡。
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その中でもぺ・ヨンジュンが出演している「冬のソナタ」が大人気でした。
当時、韓流には全く興味がなかったのですが、仕事上やはり観る必要があるなと「冬のソナタ」を観ようと決意。TSUTAYAでDVDをレンタルして帰りました。
そこからが破滅の始まり
とにかくハマりました!!
あのメガネヨン様がどうもマザコンっぽい笑みだなと、若さ故に斜に構えていたのですが、どんどん好きになっていきました。純真無垢で優しさ溢れているヨン様の役柄にすっかりハマり。
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ヨン様とチェ・ジウが織りなす数々の名シーン、壁ドンも後ろからギュッも、長回りのカメラの間中、ずっと息を止めながら見守ります。
日本のドラマとは全然違う。(韓流ドラマは大体純真無垢なヒーローが多い)
韓国の男の人ってこんなに優しいんだ!から始まり、「運命」だの「再会」だの「すれ違い」だの、毎話ドラマティックな展開に釘付け状態に。
ヒロインのチェ・ジウの切ない気持ちが完全に乗り移り、大変心地の良い恋という魔法に浸り続けました。
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1話ごとに、一体いつくの奇跡が降りかかってくるのか。(雪までもが奇跡的な降り方)ハマっていない人にはそうツッコまれる事間違いないのですが、それが韓流ドラマというのもの。
ハマった本人は
「奇跡や偶然のどこが悪い」
と開きなおりすら始まります。
ちなみに現在の韓流ドラマの傾向かは知りませんが、2000年代前半では決まって誰かが「記憶喪失」になるというシチュエーションもよくありました。
当時は仕事終わりが遅く、帰りがいつも12時過ぎでした。ですので、毎晩大体1時から3時頃まで冬ソナタイム。1話では足りず2話は絶対に観ようと。あまりにも衝撃的な奇跡が起きた時は、もう明日はどうなってもいいと、3話目に突入。
3~5時間ほど寝て、仕事に行くという生活が続きました。
身体は相当疲れていたはずでしたが、すこぶる元気でした。
むしろ変なテンションで、仕事中も脳内にオープニングのメロディーが聞こえ、仕事が捗りました。
人って気力だけで、相当なパワーを発揮するもの。
同時に終わった後の喪失感と、襲いかかる疲労にはしばし悩まされました。
それからというもの、韓流ドラマは避けていました。中毒性と、日々の犠牲があまりにも大きいのが分かっていたからです。
ところが、、、
大事な大事な催事期間が、明日から始まろうとしているその前日に、私は、「愛の不時着」を、ポチッと押してしまったのです。
まさに不時着行為。
お帰りなさい!冬ソナ再来です!!
催事の始まりと共に「愛の不時着」を毎晩欠かさず1.2話観る生活が始まりました。
まさに韓流ユートピア、20年前と全く同じ思考に陥りました。
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ストーリーは、主人公の財閥令嬢が乗ったパラグライダーが竜巻に巻き込まれ、不時着した場所は北朝鮮。そこで北朝鮮の軍人に助けられ恋に落ちるという。
ものすごく良くできた設定で、「運命」「再会」「すれ違い」はもちろん健在。
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壁ドンも
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後ろからギュッも
よっ!待ってました!!です。
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さらには、美男美女度が格段にアップした、ヒョンビンとソン・イェジンのお二人。
もうこれ以上求めるものはありません。
とにかく今回も、ヒーローの愛する女性を想う気持ちが果てしない。
実際の韓国の男性は優しいと聞いていますが、ここまでなのだろうか。実際こんな人がいたら、煩悩を通り越した仏ではないのかと。
坊ちゃんカットのヒョンビンに、すっかりメロメロでした。
なかなか売り上げに繋がらなかった日も
私には「愛の不時着」がある!!
と、もはや心は無敵状態。急足に家路に向かいました。
結局、催事中はずっと韓流ドラマにハマり、夜な夜な観続けました。
大事な催事中なのにどうかしています。
そのままNETFLIXに導かれるがままに
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イカゲーム
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梨泰院クラス
をコンプリート。
いやー、面白かったです。幸せでした。韓流ドラマ最高!!
同時に、全てを犠牲にする時間が恐ろしすぎで もうしばらくは観ません!!!爆
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20代当時、韓流ムックの制作の際に編集者の方から聞いた話で印象的だったのですが。朝鮮半島は度重なる戦争で二つに分断。朝鮮戦争で民族同士が殺し合うという大惨事にもなりました。そのような中、家族との突然の別離があまりにも多かったそうです。
最期まで再会できずに亡くなった方も多く。
それもあり、家族の絆や繋がりを人一倍大事にする民族らしいです。
なのでドラマの中で「運命」「再会」「すれ違い」が多く設定されるのもよく分かります。国民性として、そういった哀愁が根付いているのだと思います。
あとは、隠と陽のバランスがかなりかけ離れている感じがありますよね。
「愛の不時着」のようにキラキラしていたかと思うと、「イカゲーム」のようなスーパーダーク級のものが、どちらも大ヒットをしている。
作品によって(特に監督によって)韓国はどこの国よりも隠と陽の差があるように感じます。(愛の不時着→陽 イカゲーム→隠)
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20代の頃は「隠」のテイストのものが好きで。パク・チャヌク監督の「オールド・ボーイ」を友達と観に行って、ドン引きされた記憶があります。(そりゃそうだ)
今の私には、あの監督の織りなす世界観のエグさはもう観れないなーと。
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ちなみに記念すべき、アジアで初アカデミー作品賞・監督賞を撮った作品「パラサイト 半地下の家族」。
ポン・ジュノ監督のエグいけどどこか美しい世界観は昔から好きでした。日本人にはない感覚ですよね、韓国の土着ならではだなと。逆に北野武のような映画は日本以外撮れないのと同じで。
ものづくりは、お国柄って出ますよね。
今回は、催事中の裏話でした!