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ファースト・スラムダンクをネトフリで観た

まず良い点から バスケの試合における人間の体の動きやスピード感、そして物理が正確に表現されることにより試合に立体感があること(見た目が3Dであること以上に) 漫画で読んでなんとなく知っている動きが実際に行われたらこうなるという様々な検証ができた 原作全巻とテレビアニメ版を繰り返し見てきた人間には興味深く面白く感じた 次に私から見てマイナスな点は リョータの個人的な回想シーンは全てが感情移入しにくく、共感もできなかった その理由のひとつはストーリー自体にあまりオリジ

    • 映画セッションを見る

      アマプラで「セッション」鑑賞 あまりにレベルの低い人間のエゴとエゴのぶつかり合いを延々見せられる観客になる 音楽がエゴの道具と化して悲惨 しかも本来何より自由を求めたはずの黒人文化から発したジャズで 音楽や文化への冒涜としか思えなかった 最後のカーネギーの観客が誰一人喜んでいないのがその証左 この映画を評する言葉としては上記以上の言葉は思いつかない この映画が評価された世界線も過去にはあったんだな

      • 人類の知性の飽和について

        文明の発達によって人類の知性と、知性の達することのできる情報の限界がちょうどバランスよく釣り合っていた時代は、人類の知性の最も成熟した時代だった しかし現代はその情報量が増えすぎて全てを獲得できる優れた知性の持ち主は一握りとなり、大多数の人間はせっかく人類が獲得した知性の最高峰には到達できず、それどころかそれを少しずつ失って文明は後退してきている 人類が猿化しつつあるのだ それはかなり以前から予測できたことで、文明が後退する現象は宿命であるとも言える 私はちょうどその

        • ファンタジースプリングスというファンタジー

          狭いところに3つのお話をギュッと詰め込んで それなりに世界観を確立し、お互いに干渉し合わないように作り込む緻密な仕事をしている そしてノースマウンテンの高い峰を見上げて、人の仕事であることへの敬意を持つほどに、TDRを愛してきた日本人の感性は磨かれている 今はまだ人も多いしセカセカと見て回るしかないけど、ゆっくり回れるようになったらきっと深掘りもできて楽しいはず ただ昨日も一休みしていた女子5人ぐらいのグループが一斉に「ソアリン!」と叫んで立ち上がったのを見ていて、そう

        ファースト・スラムダンクをネトフリで観た

          ディズニーシー、オタクの本音

          私はディズニーシーはバブルの遺産だと感じていて、あの頃のめっちゃ景気の良かった日本でなければ作れなかったんだと思ってる ショーやレストランやグッズのクオリティの低下を世のDオタ界隈は盛んに嘆くけれども、それは今の日本の経済状況では仕方ないこと こんなすごいものを作って維持してくれてるだけでも私は頑張ってる方だと思う どんなにショーやレストランにお金をかけられなくなっても、山を潰したり建物を壊したりはできないだろう 何もなかった浦安の埋立地にあんな素晴らしい景観を、景色

          ディズニーシー、オタクの本音

          プラン75

          プラン75という映画を見る これでええやん という気がする 日本ならこうしてシステマチックに自殺を公的に幇助する機構は作れるだろうし、国民もさしたる抵抗なくやりそうだ やらない人は絶対にやらないだろうけど 日本人は自殺が好きだ 痛みや苦しみがないなら進んでやるんじゃないだろうか だっていつか死ぬのは決まってるのに、その日がいつ来るかと怯えたり、病んで苦しんだり、人に厄介をかけたり、ただ死ぬだけなのに面倒なことが多すぎる ガンジスに還るはとても良かった あれもそんな映画だ

          ライブで観客が歌うことの是非について

          最近になってライブ中の発声について、規制が緩やかになってきているので、発声禁止の時期にはなりをひそめていた歌う観客についての論争が再燃する可能性があり、それについて考えてみた 歴史的な考察になるが、まずは音楽の複製、つまりレコードが、一般に普及して人々が実際に演者が目の前にいなくてもその演奏を聴くことができるようになったことが大きかったと思われる 人を集めて音楽や演劇をパフォーマンスする歴史の中で、演奏中や演技中に観客が声を出す場面は近代までそう多くはなかった 歌舞伎で

          ライブで観客が歌うことの是非について

          RRR3回目で感じた諸々

          休日なのでまだスクリーンにかかってるRRR見に行く 小さいスクリーンで音響も普通 でもチケットほぼ完売でびっしりのお客さん 最後は拍手が沸いた そして各地で無発声マサラの企画が続々 塚口サンサン劇場が一番早くチケット1分半で完売とか 高田世界館でもやるが、新ピカ(新宿ピカデリー)の一番大きいスクリーンでやる チケット発売が明日から みんな黙って見てるのに我慢ができなくなってきてる 新ピカに行く気はないけど、みんな楽しんでほしい 今日見てて思ったこと これエンターテイメ

          RRR3回目で感じた諸々

          スラムダンクの映画化について--追記

          私は界隈に属しているわけではないが、漫画のスラムダンクは好きだから原作者の井上さんに作品愛がないことが一番もったいないと思っている 井上さんにとってスラムダンクは終わった作品 今回の映画化は映画会社からのオファーかもしれないが、過去のテレビアニメ化の失敗、というか屈辱がトラウマになって自ら監督すると言い出した気がする ただ過去作品は全くの失敗ではなくアニメとしては結構よくやった方だと思うし、ファンはむしろそれを愛しているわけなのでそれをすべて刷新して新しいものを作るという

          スラムダンクの映画化について--追記

          ファンを置き去りにするということ

          昨日、2022.11.4は2つの界隈のファンが置き去りにされた日だった ひとつはスラムダンク、もうひとつはキンプリ スラムダンクは予想がついていた キンプリは突然で驚いた スラムダンクの映画化については当初から疑問があった なぜ今、ということと原作者の井上雄彦氏自身が監督をするという点 ここからは全く自分の個人的な感覚だが、なぜ今というのは何となくわかる アニメ映画は客が入る コロナ禍で実写映画の制作が難しいこともあり映画制作会社も傑作漫画でかつてアニメ化もされなが

          ファンを置き去りにするということ

          「雪国」について

          川端康成の「雪国」を私は読んだことがないし、話もぼんやりとしか知らなかった NHKが高橋一生を主演にしてドラマ化したものを英語字幕付きでサブスクに上げていて、劇音楽を三宅純がやっていることで海外でも注目されTwitterにリンクが張られていたことからそのドラマの冒頭部分を見た その冒頭10分ほどの印象である この小説が日本で初めてノーベル文学賞をとった作品だという事は知っている ドラマの冒頭そのことが紹介され羽織袴姿の小柄な作家がよちよちと歩いて大柄な北欧人からメダルを

          「雪国」について

          アメリカンクラシックの博物館としての東京ディズニーリゾート考察を期待

          もともとウォルト氏がパークをデザインするにあたって自分の幼い頃のノスタルジックなアメリカの街並みを再現したことから、アジア初の東京ディズニーリゾートにもそれは踏襲され、それが日本人たちによって几帳面に維持され続けているので、東京ディズニーリゾートはアメリカンクラシックの街並みと文化の博物館的な色合いも持っている 顕著に観察できるのはディズニーランドではワールドバザールの建築群とペニーアーケードに置かれている遊具たち、ロイヤルストリートの街並みなど。 そしてディズニーシーでは

          アメリカンクラシックの博物館としての東京ディズニーリゾート考察を期待

          ニルマル・プルジャの成したこと

          ニルマル・プルジャの挑戦は彼の特異な優れた能力によって初めて成された偉業だと思うが、その発端はただ意識の転換、それだけだった気がする つまり彼らネパールの人々、シェルパ族の人々はもうとっくに世界の高峰8000メートルを超える山々を征服した経験を持っていたが、名乗らなかっただけだった そこに名前を残しさえすればいい 一つ仕事をした時、その仕事を自分がしたと名乗るだけでよかったのだ 今まで仕事を終えても名乗らずに山を降りた多くのネパール人、シェルパ族の人々の名誉を彼はただ意

          ニルマル・プルジャの成したこと