不妊治療の入口で考えたこと
今年から「なんとなく」不妊治療を始めた。
1年間排卵検査薬でタイミングを合わせても成果が出ず、かかりつけの婦人科で一通り検査を受けた。その中で要精密検査項目がありその病院では検査設備がなかったため、かなりガチな不妊治療専門クリニックに転院・そのまま通院して今に至る。
正直「絶対に子供がほしい」わけでもないし、子供がほしいから婚活したり結婚したわけでもない私からすると、子供ができないことよりも、不妊治療を進める中で自分に向き合ったり覚悟を持たされたりする場面が多く、そこで「自然妊娠できればこんなにぐちゃぐちゃ考えなくてもいいのかな~愛し合った先に子供できてハッピー!みたいな感じなのかな~」とちょっとモヤモヤするのが目下の悩み事。
今年4月から不妊治療が保険適用となり、ネットニュースでも不妊治療についての記事を多く目にするようになっているが、不妊治療のステップアップ(主に体外受精以降)による精神的苦痛・肉体的苦痛、金銭的負担について語られることが多かったり、本当に子供がほしくて諦めた人の記事だったりすることが多い。
そして有名人の「不妊治療していました」記事にタイミング法で授かったと書いてある場合、コメント欄で「そんなので苦労したって言われても・・・」叩かれているところまでがお約束(気持ちはわからなくもないが)。
というわけで私のような不妊治療の意思宙ぶらりん人間で、まだたいした治療段階でもない人の意見というのはなかなか世の中に出てこない。Twitterランドで見るかどうかくらい。そもそも本人も言語化できないままモヤモヤしていると思う、私がそうだから。
この記事を書いたのはそのモヤモヤを書きながら整理する目的もあるし、この後良い結果が出て妊娠・出産できた時や治療をステップアップした時に「あのときこんなこと考えてたのか~」って笑い飛ばすためだったり、同じようなモヤモヤを抱えている人への言語化への手助けになれば良いと思っているけど99%は自分のために書いている。
検査の時は、何も悩んでいなかった
不妊治療の入り口として、まずは様々な検査を受けることになる。血液検査、卵管通水(造影)検査、AMH検査等。
採血は寝た状態でしてもらわないとぶっ倒れるくらい嫌いだし、卵管通水検査は痛すぎて血圧が下がりすぎて再検査になったし(これがきっかけで転院した)、身体的苦痛はあったが、自分の身体の状態を数値で見える化するのは非常に興味深く、どこかで面白がっている部分もあった。
最終的に子宮鏡検査で子宮内部が荒れているのが一つの原因では?との診断を受け、1ヶ月の避妊期間を設けて投薬をしたが、まあそんなにすぐに結果が出るはずもない。1周期の妊娠率は20%くらいなので。
「今周期はどうしますか?」
「月経が来たら○日目頃に受診してください」ということで再び受診した4月。内診の前に看護師さんに「今周期はどうしますか?」と聞かれた。
やば、全然考えてないわ!!
ここまで検査と先生の指示に従ってやってきた4ヶ月。今まで自分の意志が求められることはなかった。看護師さんにそのまま「今まで検査して先生に相談して・・・だったのであんまり考えてないです・・・」と伝えたところ、「ちゃんと考えてきたほうがいいと思いますよ」とあきれられた。受付で書く「今周期はどうしますか?」の紙には「相談する」の項目あったじゃん・・・という若干の言い訳を抱えながらも反省した。
そういえばこの病院のGoogle口コミに「不妊治療のライザップ」と書かれていたのを思い出した。私のような要精検がきっかけで紹介転院してきたようなゆるふわ妊活患者が来ていいところなのか・・・
先生にはそのまま「次行くとしたら人工授精ですか?」と聞いたら「そうだね、人工授精でもいいし、そのまま体外受精行ってもいいけどね」と言われた。ガチな不妊治療クリニックなのでむしろそちらが本業で、タイミング法の指導はほぼ患者任せだ。
本当に短距離で子供がほしかったらそこで体外受精します、というべきだったのかもしれない。私ももう30歳を超えている。ただ私はチキった。お金とか通院にかかる時間とかじゃなくて、自分の意志で確度の高い治療を受けるということに対してチキった。
ゴールデンウィークを挟むのでとりあえず今週期(4月)はタイミング、来週期から人工授精を検討することにした。
言い訳がきかない
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