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チェキを2眼の中判カメラ(RICOHFLEX VII)で撮影してみた#1


初めに

私は以前にカメラの修理教室に通っていて、最近は半分趣味でカメラの整備・販売をしている生き物です。

さて先日、初めて2眼カメラであるRICOHFLEX VIIを整備したのですが、ピント調整がどこまで正しくされているか確認しなければと考えていました。そのため、整備したカメラで実際に撮影してみたいものの、中判フィルムの価格が高く、中々手が出せないのがネックでした。そんななか、チェキを使って中判カメラ写真で撮影が出来るという情報に出会いました。この方法を用いれば、簡易的にでもピント調整が問題なくされているか確認できるかもしれません。
そこで今回、必要な物を集め、撮影してみました。

用意するもの

まず以下を用意する必要があります。カメラ以外は全てアマゾンで購入しました。用意し易いように購入した商品のURLを貼っておきます。

ダークボックス

名前から分かる通り遮光可能な布製の"袋"となります(箱ではありません)。ただし2つの穴があります。そこから両腕を通すことで、光がない環境下で作業できるスペースを確保することができます。簡易暗室といったところでしょうか。この中でフィルム交換などをすることになります。

チェキのフィルム

1点注意なのは、チェキ用のフィルムには3種類(mini、SQUARE、WIDE)あることです。恐らくminiのみが中判カメラで使用できそうです。3種類の詳細は「チェキフィルムのサイズは3種類!サイズごとの特徴や値段の相場&安い中古フィルムの注意点を解説 - Rentio PRESS[レンティオプレス]」をご参照ください。

プリンター

撮影したフィルムをプリントする必要があります。チェキ用のカメラ本体でもプリント出来そうですが、持っていない方はこのプリンターが一番安いと思います。

中判カメラ

近所のカメラ屋さんで手に入れたRICOHFLEX VII。自分で整備したカメラです。

こちらのカメラ整備の様子は以下のnoteに記載しました。

撮影方法

撮影方法についてをここで詳細に記載しようかと思ったのですが、写真と文章では表現し辛い箇所があることと、既にyoutubeで良い解説動画がアップされているため、今のところそちらに譲ることにいたします。

撮影結果

最近、運動不足に悩まされているので、上野~秋葉原までの散歩がてら撮影してきました。

チェキの撮影結果1

1枚目は、上野アメ横内にある摩利支天徳大寺(摩利支天 徳大寺 東京 上野広小路 アメ横)を撮影してみました(チェキの撮影結果1の左)。
条件はフィルムはチェキ mini(ISO800)、シャッタースピード100、絞りF16です。天気は晴れ、時刻は14時ごろでしょうか。

突然ですが、一旦話は変わります。
私は撮影について完全に素人なので、撮影条件を前もって調べたところ「(サニー16ルール · Lomography)」を知るに至りました。簡単に説明すると、晴れの日野外で撮影する場合、シャッタースピードはISOと同じ値(フィルムのISOが100の場合、シャッタースピードも100)、絞りをF16に設定すれば、大体問題なく撮影可能というルールのようです。
ここで問題が発生します。チェキのISOは800なのですが、私のカメラの最大のスピードは100しかないという問題です。そのため、どうやってもサニー16ルールに従った撮影は出来ず、恐らく明るい場所は真っ白に写ることが予想されました。

話を戻します。
チェキに写った像を確認してみると、階段部分(日陰)はそれなりに写っていますが、日なたや空は真っ白にサチっています(飽和しています)。
空が真っ白になることは予想していましたが、日陰であれば問題なく写ることが確認できました。これは大きな収穫でした。
また、ある程度ピントが合った撮影も出来る確認できました。当初の目的は整備した中判カメラで、問題なくピントがあった撮影ができるかの確認でしたので、非常に安心しました。素直に嬉しかったです。

2枚目は、「2k540 AKI-OKA ARTISAN(2k540 AKI-OKA ARTISAN:ジェイアール東日本都市開発)」です(チェキの撮影結果1の右)。
条件はフィルムはチェキ mini(ISO800)、シャッタースピード100、絞りF5.6です。天気は晴れ、時刻は14:30時ごろでしょうか。
ここはガード下で両側に店舗があるため、とても暗い場所になります。暗めな場所のため、ここでなら綺麗に撮影できるのではと思いましたが、結果としては暗すぎて殆どなにも写っていないという結果となりました。。。残念です。F3.5(もっと?)であれば良かったのかもしれませんね。。。

チェキの撮影結果2

さて、場所は秋葉原周辺に移ります。
3枚目は万世橋の上から御茶ノ水方面を撮影した結果です(チェキの撮影結果2の左)。
条件はフィルムはチェキ mini(ISO800)、シャッタースピード100、絞りF16です。天気は晴れ、時刻は16時ごろでしょうか。
日が暮れかけていたものの、空は相変わらずサチっています。写真下部の建物は綺麗に写すことができました。

4枚目はマーチエキュート神田万世橋(mAAch マーチ エキュート 神田万世橋|楽しいことがキュ~っと詰まっている駅、エキュート)の内部です(チェキの撮影結果2中央)。
条件はフィルムはチェキ mini(ISO800)、シャッタースピード100、絞りは恐らくF4です。天気は晴れ、時刻は16時過ぎでしょうか。
「チェキの撮影結果1の右」に比べたら非常に良く撮影出来ているかと思います。ただし、左上の箇所が黒くつぶれてしまっています。思わず「惜しい」とその場で呟きました。

5枚目は秋葉原の中心地辺りです(チェキの撮影結果2の右)。
条件はフィルムはチェキ mini(ISO800)、シャッタースピード100、絞りF16です。天気は晴れ、時刻は16:45時ころでしょうか。
相変わらず空は駄目ですが、それ以外の箇所については大まかには綺麗に撮影できているのではないでしょうか。

この日の撮影での一番のお気に入りは最後の物となります。

学んだり感じたこと

  1. 私が整備した中判カメラ(RICOHFLEX VII)とチェキのフィルムを使って、まずは問題なく撮影することが出来ました。ピント調整もそれなりに出来ているのではないでしょうか。非常に嬉しかったです。この方法を用いることで、整備が実用レベルでされているかどうか確認できるのではないでしょうか。

  2. チェキのフィルムのISOが800で、RICOHFLEX VIIの最大のシャッタースピードは100であることから、現状、晴れの日の野外で明るい箇所を撮影することは、難しいようです(サニー16ルールが使えない)。レンズにフィルターを被せれば撮影出来るようになるかもしれません。もしくは、もっと早いシャッタースピードがだせるカメラ用意すれば出来るかもしれません。

  3. 使用したチェキのフィルムサイズはminiなのですが、正直小さいなと思いました。何とかSQUAREやWIDEで撮影出来ないものかなと思いました。

  4. 当たり前ですがダークボックスの中で多くの作業をする必要があります。つまり目で確認しながら作業をすることが出来ません。この事に慣れることが出来れば1、2分でフィルムを交換することができます。

  5. 実はダークボックス内での作業ミスで、撮影が出来なかったケースがありました(大体10枚のうち1、2枚程度)。その原因は全てフィルムの裏表の間違いでした。ですので、フィルムの裏表について注意すること(手先で区別できるようになること)がとても重要です。

  6. チェキの撮影結果1、2を確認していただだくと分かりますが、フィルムがカメラの本体内で動いてしまっているらしく、フィルムに対して斜めに写真が写っています(チェキの撮影結果1、2)。暗闇の中、カメラ本体へフィルムを正確かつしっかり固定させる工夫が必要そうです。

今後展開について

  1. 近距離を対象とした撮影はしていません。近距離でもピントがあった写真が撮れるか試してみたいと思います。

  2. 何とか、中判カメラを用いて、mini以外のチェキを使えないか試行錯誤してみたいと思います(miniは小さい)。

  3. 2とは逆に、35mmのフィルムカメラとチェキminiを用いて撮影できないか試してみたいと思います。オリンパスのPEN-EE2にはフィルムは入らなかったのですが、KONIKA IIIAのフィルム室にはチェキminiが入ることが確認できました。ただし、フィルム室には入ったのですが適切な位置(レンズとの距離)には設置出来ないかと思います。

  4. 中判カメラですが、チェキだけでなく35mmフィルムが使えるようです。こちらを試してみようかなと思います。

最後に

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
皆さまの何かのお役にたったり、少しでもカメラを魅力的に感じていただけたら嬉しいです。
また、お気軽にコメント・要望などをいただけると嬉しいです。
それでは。


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