dpi値がプリント品質を示すものではない
はてさて、僕は撮影の勉強をしているのでありました。
で、あのー、僕は知らなかったのですが、最近ではもうカメラ売るための宣伝文句に「このカメラは何十万画素だからキレイ! どうだすごいだろう!!」とかは、言わなくなっていたのですね・・・。今の世の中はイメージセンサーこと撮像素子の大きさが売りになっているようで・・・いったい、いつの頃から画素数のことを言わなくなったのかしらん?
そうそう、そういえば、先日、以前から観たかった映画「しわ」を見たのですが・・・ネットで見られなくて、レンタルビデオ屋にもなくて、仕方ないので購入しちゃいました! ・・・アニメーション映画なのですが老人の認知症をテーマに扱っている映画で興味深くも、おもしろい・・・「おもしろい」って言ったらテーマ的に不謹慎なのですかね? けれど、おもしろかった! もうちょっと手軽に観られるようになって、老人にも若者にも観ていただきたい作品で・・・。
・・・「トトロばっかり再放送してないで、スタジオ・ジブリは『しわ』をテレビで放映するように日本テレビに言った方がよいのではないか?」とまで思いました。
で、それはそれとして、その映画「しわ」の中で主人公のおじいちゃんが入った老人ホームに、見舞いに来た孫がカメラの画素数を自慢するセリフがありました。「このカメラの画素数すごいんだよ!」みたいな・・・。調べてみると映画が作られたのが、2012年なので12年前。12年前はまだ「画素数が高い」=「写真がキレイ」で、誰もなんの疑問を持たない世の中だったのですね・・・僕の記憶でも確かにそうです。
ちなみに、以前にも書きましたが、マイナスターズの画素を歌った名曲「デジタル時代」が収められたアルバム「ネガティブハート」が発売されたのが2005年で19年前・・・。
・・・そして、僕の持っているコンデジは13年前の2011年に買ったもの。一眼レフは11年前に発売されたカメラ。購入したのは、おそらく2015年ぐらい。その頃はまだ「画素数が多い! そいつは、すごい!」って感じで購入をしたような気がします。ですので、おそらく2005年〜2015年ぐらい、平成で言うとクールビズって言い出した平成17年から、一億総活躍時代の平成27年まではまだ「画素数がすごいんだよ!」で通じる世の中でした。
が、しかし、2024年の令和6年のカメラ業界は、イメージセンサーこと撮像素子を大きくして、画素数を減らしているらしいじゃないですか・・・。「画素ピッチ」の問題らしいですけど・・・「画素ピッチ」って何でしょうね? まだ調べてないので、よく知らないので語れないですが・・・画素数を減らす時代が来るだなんて・・・時代は変わりますね。
「するってぇと何かい? イメージセンサーこと撮像素子の画素が大きければいいのかい?」と東京弁で聞かれたら、そんなことはない! ・・・ような気がします・・・。てなわけで実験です。撮像素子の画素の大きさの比較をしてみまショー!
でね・・・「でね」って、突然に親しげですが、でね、実は僕はまだガラケーなのですよ。スマホじゃないんですよ。老眼がひどくって、スマホの字が読めないので・・・。そんな目の悪い、スマホの文字すらよく見えない初老の人から解像度の話なんか聞きたくないかもしれませんが・・・で、そのガラケーで写メを撮ってみました・・・あ、僕のはドコモのガラケーなので「写メ」ではなくて「i-shot」ですね。「写メ」は「写メール」の略で(c)J-PHONEです。「J-PHONE」って、なつかしいなぁ。ということでございまして、愛して愛してi-shotしちゃったのよ。やややんやん♪
撮るのは、もちろんイカのゲソ。画素を勉強するにはゲソを撮るに限ります。写真の画素数はそれぞれですが、イカのゲソ数は10本と決まっております。前回は焼いたゲソを撮影しましたが、今回はゲソの唐揚げを撮影しました。
・・・荒れ荒れの写真ですね。画素数は約20万画素。当時はこれで「よく撮れてる!」とか言っていたのですよね・・・時は過ぎ行きますね・・・あぁ、バラのツボミは早く詰め。時は過ぎゆく。今日咲きゆく花も明日には枯れる・・・。
ちなみに僕のガラケーはFOMA F706i。発売されたのは2008年で16年前。で、調べてみたんですが、このガラケーのイメージセンサーが何だかわからないのですよね・・・「CMOS」って書いてあるんですけど・・・「CMOS」って何だろうなぁ? ・・・とりあえず一番小さい(らしい)イメージセンサー「1/2.3型」だと仮定して話を進めます・・・。
・・・おそらくですけど16年前の中国製の冷凍餃子が怖かった平成20年の頃は、一般の人は「イメージセンサー」こと「撮像素子」なんて言葉知らなかったんじゃないかなぁ・・・。ちなみに僕は去年まで知らなかったのですが・・・。でもって、次に、僕の持っている一眼レフでも撮影です! 撮影したのがこちら・・・。
おー、さすがは一眼レフ。i-shotよりキレイ! えーと、このデータの画素数は1800万画素。ガラケーよりも約9倍の画素数です。ですが、イメージセンサーこと撮像素子の画素の大きさは、約1.4倍なのですよね。そんなに撮像素子の大きさは変わらない。なので、僕が一眼レフを買った10年ぐらい前までは、まだ「画素数を増やせ! 増やせばカメラが売れる!!」っていう世の中だったと思われます。
・・・ですが、撮像素子の画素が大きければ良いというものではなくて、まず、撮像素子の性能を考慮せねばならない。それから、その撮像素子にちょうど良い数の画素数というのがあるような気がします・・・それが「画素ピッチ」なのかな?
おそらくこの20年ぐらいはカメラ業界は画素数バブルだったのではないでしょうか。「画素数が多い!」「いやいや、こっちの方が1800万画素だ!」「何言ってやがる、こっちはもっと多いぞ!」という時代だったのではないかいな。
それが時が流れて幾星霜、時代は変わってしまった。僕は老眼になってツムジがハゲてしまった・・・君に勧む、金縷の衣を惜しむなかれ。君に勧む、すべからく少年の時を惜しむべし。花あり折るにたえなば、ただちに折るべし。花なきを待って、むなしく枝を折ることなかれ・・・。
でもってですね!
それらはそれらでそれらとして、こうしてこうすりゃこうなるものと、知りつつこうしてこうなった・・・今回、いろいろ調べていて、読んで驚いた記事がありまして、それはこちらの記事で・・・以下引用。
解像度に関する正しい理解を助けるため、画質評価法に関するISO技術報告書が2020年8月に公開されました。この報告書には、「dpi値がプリント品質を示すものではない」と明記されています。
このニュース、僕、チラシのデザイナーなのに知らなかったんですけど・・・印刷業界でもうちょっとビッグニュース扱いで言ってほしかったなぁ・・・僕がこのnoteに解像度に関して言いたかったことは、まさにこれです!
dpi値がプリント品質を示すものではない
その通り! だから最近の若者が言い出した「解像度を上げる!」って言葉はヘンテコリンだと思うのです。
・・・僕みたいなB級デザイナーが言っても誰も信じてくれませんが、ISOが言い出したら、みんな信じるのではないかいな・・・。
・・・ちなみに、ISOとはスイスのジュネーブにある「なんでも基準を決めちゃおうぜ!」という恐ろしい(?)機構「国際標準化機構」でして・・・スイスって国は「地下に山手線一周ぐらいのトンネルを掘って原子核の中の素粒子同士をぶつけてブラックホールを作ろうぜ!」とか、なんだか発想がすごい国ですよね・・・。「なんでも標準化できる!」と思っているところが、すごい!
でね、・・・「でね」って、なんだか馴れ馴れしいですが・・・でね、おそらくですけれど、この「dpi値がプリント品質を示すものではない」の発表が2020年にあって、それを読んだカメラ業界は「ヤバイよヤバいよ!((c)出川哲朗) 画素数が多ければ画像がキレイじゃないってバレちゃうよ! なんか違う売り文句でカメラ売らないとリアルガチでヤバいよ!!」って話になってカメラ業界は画素数の話を、そして誰もしなくなった・・・のではないかいな・・・という僕の単なる邪推です。なんの裏付けもありません。思い過ごしも恋のうちです・・・けれど、なんだかそんな感じがするなぁ。言わなくなったのが唐突すぎる。突然「画素数」も「解像度」も「ピクセル」も言わなくなるだなんて、何かあったとしか思えない・・・。
えーと、というわけでございまして、今日の結論でございますが、それは・・・「スイスの国際標準化機構(ISO)は怖い!」ということですね。なんでも標準を決めようとするって発想が、なんだか怖い。ISOに言いたいのは、僕を標準化することだけは、やめていただきたい! 僕も他人のことを「こういう人」と決めつけるのは大好きですが、逆に僕のことを「こういう人」と決めつけられるのは大嫌いです! 僕はあなたが思った「こういう人」ではない「こういう人ではない人」でありたい!! ・・・ということで、何の話だかよくわからなくなってきたので、今回はこれまで! ちょうど時間となりました〜♪ 次回を刮目相待!
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