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恋愛偏差値

「あなたは恋愛に対して積極的なタイプです。」
何かしらの占いで自分の性格の欄を見ると、そんなことがよく書いてある。
しかし私は恋愛というものはまるで苦手だ。
今では最後に恋をしたのはいつだっただろうかと悩んでしまうほどだ。

小さい頃は、いつだって好きな男の子がいた。
幼稚園生、小学生だった私は同時に2~3人の男の子に恋をしているのなんて当たり前で、同じクラスの女の子と人気の男の子を取りあったり、バレンタインデーにはチョコレートを渡したり、それはそれは健気だったと思う。

人生で一番積極的に恋愛をしていた時期はいつだったかと聞かれたら、迷わず小学4年生の頃と答える。
3年生の頃から同じクラスだった、頭のいい男の子が好きだった。
好きになったきっかけや、いつから好きだったかなんて正直覚えていない。
でも彼のことが大好きで、みんなで遊びに行こうと映画に誘ったり、彼の家にゲームをしに行ったり、彼の家族の秘密を教えてもらったり、ただただ純粋に真っすぐ彼のことを追いかけていた。

そんな彼とは5年生のクラス替えで離れ、お互い中学受験の佳境に入って疎遠になってしまった。大人になってから彼と何度か飲みに行く機会があったけれど、あの頃どんな風に思っていたのかは聞けずじまいだ。

小学6年生の頃に、生まれて初めて失恋をした。
失恋というよりも、好きな男の子に拒絶をされた。
近寄るな、話しかけるな、と。

塾で一緒だった男の子だった。
沢山話して、仲良くなって、でもいつの間にかうまく話せなくなった。
前みたいに話したくて周りをうろついていたら、結局うざがられてしまった。

その辺りから、私は恋愛をしてもどう接すればいいのかわからなくなってしまった。
中学の頃も好きな人がいなかったわけではない。
でも私が好きになる子は大抵他の女の子にも好かれてたり、狙われている子ばかりで、わざわざそんなライバルが多い人気者の男の子にアピールする気には到底なれなかった。

私ができるアピールなんてメールを送るくらいで、あとは何にもできなかった。
小学4年生の頃の私は一体どんな風にアピールしていたのか教えて欲しいくらいだ。

中学、高校では、周りが恋愛だ、彼氏だ、デートだと盛り上がっている中、私はそう言ったことがないまま学生生活を終えた。

高校を卒業後、バイト先の社員さんに恋をしたが、意を決してアピールしようかというところで彼に彼女ができた。小さい頃のフットワークの軽さはいったいどこに行ってしまったんだろう。

ここまで書いてみると、自分の恋愛偏差値の低さにため息しか出ない。
もっとキラキラしたのが欲しかった。

25歳の頃、生まれて初めて彼氏ができることになるが、それもそれで大変なことだった。
大変じゃない恋愛なんてないんだろうが、もっと安心感のある、ゆったりとした恋愛がしたいものだ。

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