映画
私は、映画が好きだ。
私の人生において映画は大きな割合を占めている。出会えなかったら、今頃どうなっていただろう。
学校生活に馴染めなかった子どもの頃、私の救いは家に帰ってから見るディズニー映画だった。シンデレラやアラジンや美女と野獣、ありとあらゆる物語の世界に触れることで、当時抱えていた小さな孤独をなかったことにできた。
家や、学校や塾で嫌なことがあっても映画に出てきた登場人物になりきることで乗り越えることが出来たりもした。私が成長するにあたって、ディズニーの仲間たちには大変お世話になった。
私の父も映画が好きなほうだった。だからなのか、家の近くの映画館でゴジラやモスラが上映されると必ずと言っていいほど連れていかれた。内容はよくは覚えていないけれど、よく連れていかれたのは覚えている。
そんな私が、自分から進んで映画館に行き始めたのは中学生の頃だ。地元に何軒か映画館があったことや、よく割引券をもらったことも大きかった。その頃から、私は映画の世界に興味を持つようになったのだと思う。
これまで生きてきて、沢山の映画を観てきた。笑えるもの、泣けるもの、頭にくるもの、怖いもの。その一つ一つが、私という一人の人間の人生をより面白いものにしてくれている。物語を見る度に、登場人物の誰かに共感したり、自分が同じような立場だったら?と想像したり、普段考えないような重たいテーマに頭を悩ませたり。物語を通して別の誰かの人生を「体験」させてくれる。
今私がいる場所で、何かを感じさせてくれることで、生きていく上での大きな助けになってくれていると感じる。
だからよく、映画とは人生そのものなんだな、と思う。
嬉しいこと、悲しいこと、頭にくること、悲しいこと。
時には見たくないようなものも見せられてしまう。
こんなもの見せやがって!と怒りをぶつけてやりたくなる映画も、確かにある。
でも私が生きている人生も同じようなもので、嬉しいことも悲しいことも、頭にくることも悲しいことも何度も何度も巡り合う。
こんなこと経験したくなかった!と誰かを責めたくなるくらいの辛い思い出も、いくつもある。自分で人生を投げ出したくなることもあるけれど、そんな時はよく映画の力を借りるのだ。おかげでなんとか今日も生きている。
これから先、あとどのくらい映画に出会えるだろう?まだまだ観れていない名作もいくつもある。今度はどんな場所にも連れて行ってくれるだろう。どんなものをみせてくれるんだろう。そんな期待に胸を弾ませている。
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