【雑文】カンボジアの観光業は回復しているのか
私の住むシェムリアップは、アンコール遺跡観光の拠点です。観光業は好調との報道や発表が相次いでおり、肌感覚との差に違和感があったので、ちょっと調べてみました。
まずは、アンコール遺跡の入場券販売数を改めて可視化してみました。カンボジアに来る観光客の大半は、アンコール遺跡を訪れるでしょうから、入国統計を利用した分析よりもこちらのグラフのほうが観光業の実態に近いと思われます。月別の比較をしてみると、コロナ前と同様の波が戻ってきたことが見て取れますが、その数はコロナ前の半分以下であることがわかります。(データは2016年1月から2024年8月まで、アンコールエンタープライズの月次公式発表を利用)
続いて、シェムリアップ空港から入国した外国人数の推移も調べてみました。今年は昨年よりも回復傾向だったのが、4月以降失速している様子が見えます。この失速の要因については全く見当がつきません。(データは観光省月次統計から独自に抽出)
最後に、カンボジア各地の空港別の入国外国人数の推移もグラフにしてみました。プノンペンは堅実に回復していることが視認できます。中国投資によるバブル一辺倒だったシアヌークビルは激減したままです。また、観光に依存するシェムリアップは、コロナ後に回復できていないことがわかります。(データは観光省月次統計から独自に抽出)
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