【カンボジアニュース】フィリピンへの移動を画策していた反社グループの残り4人をセブ島で捜索中
16日にカンボジアを拠点とする日本人特殊詐欺グループの構成員4人が、フィリピンの首都圏パサイ市とパラニャーケ市で逮捕されました。現地まにら新聞によると18日の単独インタビューにおいて、ホセ・ナルタテス首都圏警察総監は、同じグループに属しているとみられる別の容疑者４人がセブに潜伏しているとみて捜査していると明らかにしています。
同グループのリーダー格とみられる澤田昌哉容疑者（43）は、16日午前11時すぎにセブ・パシフィック航空の国内線でセブからマニラ空港に到着した際に入管職員によって逮捕されました。また同日午後2時頃には、当局が首都圏パラニャーケ市のBFホームズにある澤田容疑者の滞在先を家宅捜査し、同居していたとみられる鈴木清二（29）、上田鴻志（27）、清原淳（29）＝同＝の３容疑者を逮捕しました。いずれも５月に大宮簡易裁判所から日本国内での不法拘禁、監禁、恐喝、詐欺などの容疑で逮捕状が出されていました。容疑者らはカンボジアから日本を対象にした特殊詐欺を行っていましたが、摘発の恐れが高まったことから、今年１月にフィリピンに入国し、拠点を移そうとしていたとみられます。
ナルタテス総監は「フィリピン入管から強制送還命令が出ているのは8人」としており、これが日本での逮捕状をもとに大使館から連絡を受けた人数と思われます。また、「残り4人の容疑者は首都圏の２都市にはおらず、1人はセブ市にいることが確認されている」と述べており、澤田容疑者がセブ島に滞在していたことからも、4人ともセブに滞在している可能性が高いと推察されます。
16日に澤田容疑者以外の３人が逮捕された家宅捜索の現場にいたもう1人の日本人については、有効なビザを所持し、強制送還命令の対象でもなかったため逮捕しなかったことを認めた上で、「この日本人もカンボジアとフィリピンを何度も行き来していた」と明らかにしており、カンボジアとフィリピンを結ぶ反社会勢力のネットワークの一端が垣間見えます。