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わたしのお気に入りのアイスの味は正解じゃない

いつからか、わたしは人にアドバイスをしなくなった。正確に言うと、できなくなった。

誰かの相談に対する「自分ならこうするな」はあくまでも「自分なら」の話で、必ずしも他の人に当てはまるとは限らないと気づいた時、その「自分なら」を「正解」として伝えることが、怖いなと思ってしまった。

悩みへの対処法もストレス解消法も、似合う髪型や好きなアイスのフレーバーくらい、人によって違うものじゃないだろうか。

自分の悩みの対処法やストレス解消法を知っていることは、とても素敵なことだ。

だけど、だからといってそれを強要したり、ましてやそれを試さずに悩んでいる人やストレスを抱えている人を軽視するのは、ナンセンスじゃないかと思う。

わたしはピスタチオのアイスが好きだけど、ピスタチオのアイスが嫌いな人や食べたことがない人に出会っても、馬鹿にしようとは思わない。

でももしかしたら、もしかしたら好きになってくれるかもしれないから、「わたしはすごく好きなんだけどね」と付け加えて、おすすめしてみるのはいいかもしれない。

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