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ストロボライティングで撮る花003(北山緑化植物園)
北山緑化植物園は西宮市にある植物園で、比較的広い敷地と、小さいながらも温室がある。入園無料なのが良いのだが、駐車料金がかかるのは残念。
ハイキングコースも近いので、植物園利用者だけでないせいかも知れない。
●バラの実
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バラの実はなかなか不思議な形をしており、少々グロテスクにも見える。
球体としての立体形を表現するため、少し強い補助光を背後から当てている。強い光がレンズに当たるとフレアが出易く、それを防ぐためにストロボ発光部にはグリッドを装着してある。写真右下に少しだけ見えるのがそれ。
●トリトマ
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トリトマは赤いものがポピュラーだが、黄色いものや緑色のものもある。
背景に壁があったので、そちらにも光を当たるようにして表現した。その際、花の部分の背景だけは暗くなって花が浮かび上がるように調整した。
こういう微調整は、撮影結果を確認しながら何枚も撮って追い詰めていくという地道な作業となる。
●ホコバテイキンザクラ
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これは温室内での撮影で、普通のテイキンザクラとの違いが分からなかったが、全体の形がとてもバランスがとれていたので正面から撮った。
ストロボの光によって、暗いバックに赤い色が鮮やかに発色された。
●イポメア
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イポメアはサツマイモの仲間で(アサガオの仲間でもある)、実際、花の形はサツマイモとほとんど同じ。ちなみにサツマイモは通常花を咲かせないが、関西以西では花が咲くことがある。確か、季節による日の当たる時間がどうのこうのという説明を見たが、よく覚えていない。いずれにせよ、イポメアは通常でも花が咲く。
ここでは、イポメアの花の質感をメイン光で表現しつつ、葉の裏側から補助光を当てて緑色を浮き上がらせた。
●綿の実
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いわゆる綿花。
白いものは階調が飛び易いので慎重にライティングが必要になる。微妙なところは撮影現場では分かりにくいので(特に屋外では)、何枚か露光ずらしをしておくことが多い。
●ナツズイセン
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ヒガンバナの仲間で、うっすらとピンク色がかわいい。その色が飛ばないよう、柔らかい光で当てつつ(つまり光源を近付ける)、背後からの補助光で立体を表現した。