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初めての防湿庫

これまで数十年、使用頻度の少ないカメラ・レンズなどは密閉式のボックスの保管で特に機材が傷んだことは無かった。
未使用カメラなどは、仮に水中に沈めても大丈夫なくらいのボックスに保管している。ゴムパッキンを圧着させて固定するタイプ。

<頑丈で気密性のあるボックス>

もちろん、コスト的にはすべての機材にこのようなボックスを用意できないので、1ランク下の機材保管としては、ゴムパッキン付きの簡易的な気密ボックスを利用している。こちらもこれまで問題が起こったことは無い。

<簡易気密ボックス>

さて、日常的に使うカメラとしては、ホコリを防ぐくらいのコンテナボックスで良いだろうという考えのもと、ホームセンターでよくあるようなツールボックス的なものを使っていた。

<コンテナツールボックス>

このボックスも、これまで特に問題は無かった。
しかしその油断が良くなかった。よく使う機材は問題無くとも、たまにしか使わないレンズを久しぶりに取り出してみたところ、見事にカビにやられてしまっていた。やはりゴムパッキン無しはこうなるか。

<普段使わないレンズがやられた>

幸いなことに、カビの生えたレンズは安い中古で手に入れたものばかりだったので諦めも付いたのだが、今後のことを考えるとさすがにこのままではいけない。

そういうわけで急遽、防湿庫を購入した。
3万円くらいで大きな防湿庫があるようだったが、扉の開け閉めで湿気が入ることを考えると、使用頻度が高いものと低いものを分けたほうが良かろう。中くらいの大きさで1万7千円のものを2つ。ついでに乾燥剤も別に購入。

<2台重ねて使うか>

冷蔵庫のように、マグネットで扉がピッタリ閉まるようになっている。
デジタル式の温湿度計も装備され、ちょっとでも扉を開くとすぐに湿度が上昇するのが見える。感度が良い。

<温湿度計>

電源を入れていない時は湿度が60パーセントを表示していたが、電源を入れるとだんだん下がっていき、数時間かけて30パーセントほどになった。コンプレッサーやファンなどの可動部は無いようで動作音は一切無い。これは具合が良い。

さっそく機材を入れようと扉を開けると、また湿度が50パーセントくらいに上がってしまう。これはしょうがないので、よく使うほうには別途シリカゲルの乾燥剤を使うことにした。

購入したのは、電気温熱でシリカゲルの水分を飛ばすことのできるタイプ。
シリカゲルの粒がピンク色になると水分を吸った証拠なので、通電させると熱せられてまた青色に戻るという仕組み。これを併用して、防湿庫の扉を開け閉めした際にブースト乾燥させよう。

<加熱部一体式のシリカゲル乾燥器>
<上2段は引き出し式>

なお、防湿庫のほうの電源を入れずにシリカゲルだけでも湿度30パーセントには落ちるのだが、シリカゲルがすぐにピンク色になってしまうので再加熱が必要になり、そのせいで扉を開け閉めが発生してしまい意味が無くなるので、やはり防湿庫の電源は入れておいたほうが良いと感じた次第。

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