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昔のパソコン環境構築④「Windows2.11のインストール」

昔のパソコン環境構築の件、いよいよ最後の難関としてWindows2.11のインストールに挑戦したい。

Windows2.11のインストーラーはどうやって手に入れたのかはもう覚えていない。ボク自身がWindowsを使い始めたのはすでにWindows3.1の時代だったので、このWindows2.11は不要になったものを譲り受けたものかも知れない。

手元に残っているインストーラーはバックアップCD-Rに保存していたもの。
恐らく、元々のインストールディスクは5インチフロッピーだったはずなので、早々に破棄しているものと思う。
驚いたことに、PC-98用に加えてDOS/V用もある。なぜなのか本当に覚えていない。

試しにMS-DOS6.2環境でインストーラーを実行したところ、MS-DOS5以下のバージョンでなければ実行できない旨のメッセージが出てしまい、それ以上進まなかった。ということは、まずは古いバージョンのMS-DOSが必要ということか。

ただ、MS-DOS6.2よりも古いバージョンは確か5インチフロッピーが主流だった気がする。しかしボクが初めてパソコンを購入した時、フロッピードライブはすでに3.5インチだった。だから持っているはずがない。
そう思いながらも、手元にあるフロッピーディスクの山の中を1枚1枚探してみる。

<この中に無いかな?>

すると3枚だけ、ラベルに「MS-DOS3.3C」と書かれたディスクが見付かった。これもどういう経緯で手元にあったのかは覚えていない。しかしラベルの筆跡はボクの母親のものなので、母親のパソコンで"DISKCOPY"したものだということは分かった。ちなみに母親は若い頃にコンピュータ学校の講師をしており、ボクは子供の頃からパンチカードや連続帳票の裏紙でお絵描きをしていたものだ。

<MS-DOS3.3のディスクが見付かった>

それからついでに、ブランクディスクの入ったケースが見付かった。いつか処分しようと思ってそのままにしていたが、捨てなくて良かった。

というわけで、さっそくこのフロッピーディスクからSYSコマンドでHDD(正確にはIDE接続したCFカード)にシステムを移そうと思ったのだが、このフロッピーから起動するとなぜかHDDが認識されない。
CONFIG.SYSの記述の問題かと思ったが、HDDの認識はCONFIG以前の問題であり、固定ディスク起動メニューにはちゃんと出ている。しかしDOSが起動すると認識されていない。これではHDDにDOS3.3が移せない。

そこで、HDDのDOS6.2で起動した後、DOS6.2のSYSコマンドを使ってDOS3.3のシステムを転送元に指定してHDD側へ移してみた。そして改めてHDDから起動したところ、一瞬正常にDOS3.3が起動したかに見えたのだが、すぐにMSDOS.SYSの読み込みエラーが起こってしまった。

<うまくいきそうでいかない>

ダメ元でMSDOS.SYSを手動コピーしてみたが、さすがにシステム領域に正しくコピーできないため起動エラー。
改めてSYSコマンドからやりなおし、今度はCOMMAND.COMだけを手動コピーしてみたが、それもダメ。
こうなると、DOS3.3を入れたフロッピーにWindows2.11をインストールするしか方法が無い。だがWindows2.11がフロッピー容量に入るか?

昔、パソコン雑誌の企画で、Windows3.1がフロッピー1枚で起動できるかという検証実験が載っていたことを思い出した。余計なファイルをどんどん削り、そしてギリギリフロッピー容量に収まったということだった。(※ただし起動するだけで何もできない状態)
だったらWindows2.11ならいけるんじゃないのか?試してみよう。

まず、元フロッピーから空フロッピーへSYSコマンドでシステムを転送しよう。うまい具合に、先ほど見付けた空フロッピーがここで役に立つ。
ところがSYSコマンドを使ったところ「FDDが2基無いと実行できない」というメッセージが出たので、フロッピーの入れ替えで実行可能なDISKCOPYで丸ごとコピーしたうえで不要なファイルを削除した。

そして改めてDOS3.3のフロッピーで起動し、Windows2.11のインストールファイルの入ったHDDからインストールファイルを実行させたところ、ようやくインストール画面が現れた。

<Windows2.11のインストール画面>

その画面でインストール先となるFDDのドライブCを指定し、インストール続行。

<インストール中>

地味な画面だが、よく見るとWindows2.11のインストールが完了したらしい。コマンドプロンプトに"WIN"と打ち込んでみる。

<インストール完了>
<起動画面>

ようやくWindows2.11が起動した。
最初にファイルマネージャみたいなウィンドウが出たが、正常に起動したのかと不安になる。

<起動直後の画面>

マウスを動かそうとしたがカーソルがぜんぜん動かない。
改めてDOS画面に戻り、マウスドライバを読み込んで再度Windows2.11を起動。だがやはりマウスは動かない。
Windows2.11のインストール画面にあったドキュメントを読んでいくと、マウスについて何やら難しいことが数ページに渡って書いてあった。そこには「マウス用インターフェイスボード」という記述があったが、当時はマウスを接続するのに別途ボードが必要だったのか?

いやいや、MS-DOS3.0の時代でも普通にマウスを使ってSIMCITYなどのゲームをしていたのは確かである。Windowsの時代になってからマウスが特殊な機器であるはずがない。

まあいずれにせよ、書いている意味が分からないのでこれ以上どうしようもない。それに、苦労してマウスが使えるようになったとしても、Windows2.11用のアプリケーションソフトは皆無なので用途が無く、ただ起動画面を見たらそれで終わる話。

とりあえず、Windowsは元々キーボードで操作する前提の操作体系だと言われているので、自分の知っているショートカットキーとカーソルキーで動かしてみた。

それにしても30年ぶりに見るWindows2.11、もうちょっとグラフィカルなイメージがあったが、こんなに味気なかったか?
ファイル名から判断してコントロールパネルを実行すると、簡素な設定画面が立ち上がった。GRPH(Alt)キーでメニューを見たが大したものが無い。

<コントロールパネル>

カレンダーも起動してみたが、日付がおかしなことになっている。

使えそうなのは「ペイント」だろうか。
しかしモノクロなので味気ないことには変わりない。

マウスが使えないのでカーソルキーでポインタを移動させるがゆっくりで実用性皆無。

それでも何とか文字を打ち込んだりしてみた。

最後はGRPH(Alt)+F4キーで終了。

お疲れ様でした。

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