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Canon FDレンズの描写力

表現の幅を広げるために何か新製品レンズが無いかと思っていたが、最近、なかなか面白そうなレンズは出てこない。
でもよくよく考えたら、金が無いので魅力的なレンズが出ても10万円もすると手が出ない。そこで、フィルムカメラ用のレンズをマウントアダプタ経由で使ってみることを思いついた。これなら数千円で遊べる。

フィルムカメラ用のレンズというのは、他ならぬCanon FDレンズのこと。
Nikon FマウントやCanon EFマウント、MINOLTAαマウントは、それぞれにデジタル一眼レフカメラが存在するが、Canon FDマウントにはデジタル一眼レフカメラは存在しないのだ。
これらFDのレンズ群をデジタル撮影したらどんな感じなのか、面白そうなので試したい。

購入したのは下の製品。他にも色々あって価格帯としては5千円のものが多かったが、遊び用なのでそこまで金をかけられず、この価格のものを選んだ。ただ、安モノは強度と内面反射が心配ではある。
しかし実際に届いて手に取ってみるとその心配は無さそうに感じた。

ボクが持っているFDレンズはいくつかあるが、今回試したのは下の4本。
特に100-300mmは、前玉のバルサムが切れていたのでバルサムを完全に拭き取った。まともに写るかな?

<今回試し撮りした4本>

結論から言うと、どのレンズも素晴らしい解像感で、先日の記事のような理想のレンズに辿り着くまでの苦労がまるでウソのように思えるほど。FDレンズなら一発合格だっただろう。

ただ、焦点距離的には「TAMRON 28-200mm」の1本あれば事足るので、それ以外の特長として明るいレンズの「New FD100mm F2.0」を主に使いたいと考える。

<New FD100mm F2.0>
<4,000万画素の「SONY α7RII」で検証>

通常は1絞り絞ったほうが一番画質が良くなるものだけれど、開放F2.0のために選んだので、敢えて開放での性能を見てみた。4,000万画素の「SONY α7RII」で撮り、PC画面で拡大表示して調べてみる。

すると、周辺減光はやはり1絞り絞ったほうが良好であるものの、解像感は開放でも素晴らしいことが分かった。現代のレンズに勝るとも劣らないと言うよりも、現代のレンズに勝っている。

<開放F2.0で撮影したNewFD 100mm F2.0>

実は去年、FUJIのX-T5とズームレンズをいくつか購入したのだが、ここまでの解像感が出なかったため1週間ですべて手放したのだ。これだけの解像感が出せたならば手放さなかったものを。

なお、近距離での開放F2.0の描写は下の写真のような感じ。

<開放F2.0の描写>

自然な雰囲気がなかなか良い。

<開放F2.0の描写>

最短撮影距離1メートルというのは少し使いづらい場面もあるが、遊び用レンズならガマンできる。
いや、遊びというよりも本気で使える描写力だから、第一線で使うのが良いかもしれない。

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