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塩の真実-⑧神経伝達

 これまで、塩の真実の記事を通じて、非加熱長期熟成天日塩の善さをご紹介してきました。

 今回は、意外と知られていない塩と神経伝達の関係について記事を書いてみたいと思います。

 ヒトが活動する上で、五感が働きます。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚です。

 また、身体に痛みを感じたり、心地よさを感じたりもします。これらの感覚は交感神経副交感神経を通じて、神経伝達物質によって脳内に伝達され、感覚に変換されています。

 神経とは神気経脈を合わせた意味だそうで、解体新書を訳した杉田玄白により名付けられたそうです。次のリンク先のウィキペディアを読むと、人間の神経系はとんでもなく凄い構造になっていることが分かります。まさに神が創造した賜物であり、人間の科学力では到底到達できない構造です。

   Wikipedia:神経

 神経を構成しているのは神経細胞で、なんと脳内には約860億個の神経細胞があるそうです。

 さらに、一つの神経細胞には1000以上の樹状突起があって他の細胞とつながっています。

神経細胞
ウィキペディアよりより転載

神経細胞の構造図 en:Dendrites=樹状突起、en:Rough ER (en:Nissl body)=粗面小胞体(ニッスル小体)、en:Polyribosomes=ポリリボソーム、en:Ribosomes=リボソーム、en:Golgi apparatus=ゴルジ体、en:Nucleus=細胞核、en:Nucleolus=核小体、en:Membrane=膜、en:Microtubule=微小管、en:Mitochondrion=ミトコンドリア、en:Smooth ER=滑面小胞体、en:Synapse (Axodendritic)=シナプス(軸索樹状突起) en:Synapse=シナプス、 en:Microtubule en:Neurofibrils=微小管ニューロフィラメント、en:Neurotransmitter=神経伝達物質、en:Receptor=受容体、 en:Synaptic vesicles=シナプス小胞、en:Synaptic cleft=シナプス間隙、 en:Axon terminal=軸索末端、en:Node of Ranvier =ランヴィエの絞輪 、en:Myelin Sheath(en:Schwann cell)=ミエリン鞘(シュワン細胞)、en:Axon hillock=軸索小丘、 en:Nucleus (en:Schwann cell)=細胞核(シュワン細胞)、en:Microfilament=マイクロフィラメント、en:Axon=軸索

 神経は大きく中枢神経末梢神経の二種類に分けられ、中枢神経は脳と脊髄の神経細胞を指し、末梢神経は中枢神経に繋がった体内中に存在している神経細胞を指します。

 神経細胞間には、シナプスと呼ばれるシグナル伝達構造が存在していて、神経伝達物質によって電気信号が超高速で脳内に運ばれ情報処理されます。我々の感覚は、電気信号で脳に伝達されているのです。このシナプスの数は、何と100兆個も存在すると言われていて、現代のどんなスーパーコンピュータもこの電気信号の構造には及ばないそうです。驚きますね。

 電気信号のシグナル伝達を担っている神経伝達物質は、アセチルコリン、アミノ酸、ペプチド類、モノアミン類が存在して、神経細胞から放出され体内にイオンとして溶けています。

 イオンには、プラスとマイナスがあり、細胞内はマイナスイオンが多く、細胞外はプラスイオンが多くなっています。

 この状態を保っているのは、「塩の真実-⑥役割(ナトリウム・カリウムポンプ)」でご紹介したナトリウム・カリウムポンプです。

  ナトリウム・カリウムポンプによって、ナトリウムイオン(プラスイオン)が常に細胞外に出される仕組みが存在しています。3個のナトリウムイオンが細胞外に放出され、2個のカリウムイオン(プラスイオン)が細胞内に戻されることで、結果的に細胞内はマイナスイオンが優勢になるようです。この他、細胞内には塩素イオン(Cl‐:マイナスイオン)が多く存在しています。

 このように細胞内にマイナスイオン、細胞外にプラスイオンが保たれることで、細胞の周辺には常に電気が発生しやすい状態となっています

 そこに神経細胞に何らかの刺激が生じると電気信号が発生し、電気信号がスイッチとなって神経細胞の膜の扉が開き、神経伝達物質が次の神経細胞に運ばれます。この動きが超高速で連動し、感覚が脳へ伝わるのです。(参照下図)

神経伝達物質を通す細胞膜の扉
ウィキペディアより転載

 従って、神経系を善く働かせるためには、ナトリウム・カリウムポンプが常に正常に動く必要があるのです。

 そのためには善い御塩を摂らなければならないのです。

 岩塩や焼塩のように体内で溶けにくい塩はナトリウム・カリウムポンプの燃料としては不十分ですし、強制的に加熱した塩(せんごう塩やイオン膜交換製塩)も体内で溶けにくく不純物を含み易いので、非加熱で長期熟成した天日塩には全く及びません。

 老化すると神経系も衰え鈍感になりがちですが、善い御塩に変えることで神経系の活動をいつまでも鋭敏に保つことが可能なのです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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