《写真の保存修復を考えてみた vol.23》~写真保存修復の道具(スパチュラ編)~ by タケウチリョウコ
今日8月2日の誕生花は「カンナ」です。花言葉は「情熱」「快活」だそうです。
暑い日が続くと気持ちも疲れてしまいますが、明るく爽やかにカンナの花の如く過ごしたいな〜っと思う今日この頃です。
こんにちは。タケウチリョウコです。
本日は、写真の保存修復時に使用するスパチュラに注目をしていきます。
**********
スパチュラと言いましたが、こちらもヘラを意味します。
日本語で箆(ヘラ)、英語でspatula(スパチュラ)、フランス語ではspatel(スパチュール)と言われています。
ですので、前回記事と同様の内容になるのですが、何故2回に分けてご紹介するかと言いますと、単に筆者がヘラとスパチュラの用途を使い分けているからなのです。
箆(ヘラ)は日本で多くみられる木製や竹、動物性のものなど天然由来の素材から作られているものを多く目にします。もちろん、金属やプラスチックなどの合成樹脂で出来たものもヘラですが…。
一方、スパチュラと呼ばれるものは金属製またはプラスチックやゴムなどの合成樹脂で作られたものを示す事が多い印象です。
ですので、筆者の中ではヘラは自分でカスタマイズできるが、スパチュラは既製品を使う。っと勝手に区別しているところがあります。
筆者が実際に使用しているものです(photo1)。
ご覧の通り金属製のものです。ですから写真の観察には使用せず、保存修復処置の際に使用します。
使用方法の一例として、写真裏に台紙や接着物質がこびり付いている時の除去に使用します。
ある程度の硬さと先端に鋭利さが必要となり、使い方によっては非常に危険なものです。
そして見ていただくとわかりますが、先端に丸みがあります。
写真資料にできる限り負担を与えないような形状のものを選んで使っています。場合によっては先の尖っているもの方も使用しますが…(photo3)。
主な購入先は画材屋さんですが、化学道具や医療器具などを販売しているところにも足を伸ばしました。
どれも高価なものばかり…。手頃な購入価格帯のものを探していると東急ハンズに結構置いてありました!ハンズは強い味方になっています。
**********
それでは、またnoteでお会いしましょう。
タケウチ蛇足memo
トップ画像は曽祖父の絵葉書の一枚です。
夜のライトアップされた建物?船?の写真のようで、被写体そして収集経路も含めて謎が多い絵葉書です。
手作り感を感じる一枚です。