プロローグ― Right as rain
否、偏愛の所業である。
──
serious shopperよろしく、道具とは真剣に向き合う。
あれもこれもとアイテムを手に入れたいわけではない。
むしろその逆、Less is moreである。
実験には当然、失敗も失望もある。
あるいは、成功より失敗のほうが多いかもしれない。
心眼を大切に、日日研究はつづく……
THE ESSENTIALS
普遍的で美しい。
汎用性があって、機能やデザインにむだがなく手入れが容易い。勝手のよい機能美にくわえ、哲学や個性が見え隠れする道具にとても弱いし、空間に親和性をもつその佇まいに惚れ惚れすることだってある。
そんな眼福の逸品たち――エッセンシャルな偏愛アイテム――は、むかしも今もQOLの維持向上に欠かすことができないのだろう。
カルチベートされた道具観
道具が道具であるために、
道具の本分をまもる。
道具に愛ある者――ニアリーイコール――
道具を使うほどに、扱うほどに価値あるものに変じることを知る者。
それから、
真っ向から賛同はできないけれど、真を穿っていると感じ入る。
実のところ、大は小を兼ねないのである。
もっと言えば、
小さいは正義だし、小さきものは美しい――
全serious shopperに捧ぐ
私信、もとい偏愛マニュアルである。
©2023 office calmingrain
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