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暮らしメモ〜お米作りとの出会い


5、6年前のことになります。

昨今の天変地異が近代土木によるものではないかと思い始め
一生の仕事と思っていた建築プランナーの仕事をフェイドアウトし
自然に寄り添う生活を模索するうちに
大神神社の麓で、お米作りに出会いました。

三輪と呼ばれるその場所は
大和三山が見渡せるくらい空がどこまでも広く
夕焼けの頃になると
ナウシカの最後の場面の金色の野のように
大地ごと燃える一面稲穂の田んぼでした。
背景の三輪山が間近にそびえ
いつ振り向いても
ただただ圧倒的な美しさを讃えていました。
  
そんな風景に絆されたのか
いつの間にか住人のように通う日々。
あっという間にお米のもつ大いなる力
自然の世界に引き込まれたのは言うまでもありません。

その昔
人々を飢えさせないようにと
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が天から携えて
高千穂に降りたと言われるお米たち。

ご縁が重なって
お米を御神体としてお祀りされていた
いわゆる原種と呼ばれる種籾を譲り受け
そのお米を含む古代稲約10種は
三輪、東能勢と環境の変化にも負けずに生き延び
今では大阪枚方の友人の田んぼ「丹穂の里」(にほのさと)で、元気に命を繋いでいます。
       
自然とともに生きる、などと言いますが
丹穂の里での日常は
イノシシに初穂を食べられたり
カヤネズミの巣に出くわしたりと
なかなかスリリングな非日常の連続です。
それでも出穂する頃の色とりどりの天を突き上げるような禾(のぎ)の美しさは秀逸で
時が止まって見惚れ
すべての苦労が報われる瞬間でもあります。

そんなお米作りの準備が今年も始まります!
楽しみです。


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