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評価経済社会とホテルと口コミ
今ほどインターネットが世の中に無かった頃、ホテルの予約は電話か旅行代理店にお願いするのが普通でした。
素晴らしいサービスをするホテルマンは自分のお客様を持って、そのお客様にスペシャルなサービスを提供することで認められ、そのサービス技術の研鑽は自分のお客様に向いており、ホテルもあのお客様は◯◯さんの担当だから外せないよねーとかその辺も考慮してマネジメントしていました。
でも「誰にどのくらいお客様がついているか」なんてわからないのでかなりアバウトである意味かなり属人化している領域だったように思います。
(賛否両論あると思いますが、これはこれですごくいい姿だと思ってます)
で、インターネットが普及して楽天とかじゃらんなどのOTAっていうのが出てきて、一番ホテル業界が変わったのがホテルの評価がわかるってことだと思います。
岡田斗司夫さんが「個人」のアカウントの強さで勝負する評価社会くるぞ!って言ってる20年前にもうホテルではインターネットを通じた評価経済社会が来てたんです。
ただホテルの中の人はそのことにあんまり気がついてなかった。
口コミでホテルのいいところも悪いところも全部共有される。
今までは悪いところが出ちゃっても影響はあまりなかった。
それが評価、つまり予約の入り方=売上に直結するようになった。
すると評価を落とさないことが重要視されはじめた。
ホテルマンに求められることが個人技で自分のお客様の心を掴むことより、店舗全員のサービスの品質を上げることが重要とされた。
ホテルのサービスの品質はそのホテル内の一番できない人に依存する。
いくら個人技が優れていても良い口コミはなかなか書かれない。
対象的に悪い口コミはすぐに書かれてしまうからだ。
対策をせまられたマネージャーはマニュアルを整備したり多くの時間を割いて教育したが限界があり、できる者できない者両方がお客様に向かい合う時間が少なくなり、結果としてサービスマインドを失っていったように思います。
またミスをする原因の一つには忙しさがある。
ホテルマンたちはミスをしないため、悪い評価を得られないよう予約の量を制限し始めてしまった。
こうなるともう売上は立たない。
一方で評価経済社会とまではいかないが、きちんとした認識を持っていたホテルは評価を下げないようにではなく、どうやってホテルの評価を上げていくかということに取り組んでいた。
要は顧客満足度だ。
この取り組み方の違いが今明暗を分けていると思う。
口コミを分析するとざっくり2つ。
・感動した
・むかついた
そりゃそうだろうと思うんだけど、これって両方とも感情なんですよね。
つまり良くも悪くもお客様の気持を変化させたときが共有したい、口コミを書きたいと思うときなんだと思う。
ホテルの中にいい感情を持ってもらうものは1つしかない。
ホスピタリティだ。
サービスの上手下手でもなく、ホスピタリティこそが良い口コミを獲得する唯一の方法なんだな。と改めて気付かされたという話。
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