家族から知る会社の実態
フリーランスとして在宅ワークをしている私は、家族から会社の実態について聞くのを楽しみにしている。
「今のところで働けてよかった」
娘がぽつんと口にする。
娘が働いているのは、コロナ禍で転職活動して入った2社目の会社である。
転職活動はエネルギーがいる。自己分析してエントリーシートに記入して、面接。(昔はエントリーシートなんてなかったものな)。
娘によると、当時は面接が通らないと、自己肯定感が落ちてメンタルやられまくりだったけど、思い切って行動してよかったらしい。
娘「今の会社は多様性が感じられる。
海外や日本在住の外国人とか、日本人だけど海外を行き来している人たちとか。いろいろな背景を持つグローバルな人たちと接すると刺激的で、今までになかった感覚になる。
人との接し方・話し方など、コミュニケーションの大切さも学んだ。何気ない雑談でその人の背景や価値観を知れる。
上司も仕事面だけでなく、人柄も見てくれて「そのままでいい」と肯定してくれた。上司が部下にもフラットに接してくれるし、心をどんと構えている人は尊敬しかない。
分業制で休みが取りやすいのもいいかな。休み前の引き継ぎがないし、自分の仕事だけやっていればよくて、気が楽。
今の会社に若いときに出会えたのは幸運だ。成果主義で頑張った分だけ認められるのはやりがいがある反面、業務のスピード感が早く、変化が激しいからついていくのが大変」
夫との会話では。
夫「効率化を図るため、オフィスが統合されていく。比較的のんびりした社風だったが、外資が入ることで、これからはどんどん成果が求められていくだろう。
部下とのコミュニケーションが難しい。昔と違って、なるべく優しく接してあげないと。こちらの言いたいことをそのまま伝えて、『○○ハラスメント』と捉えられてしまっても困る」
このように、人ごとみたいだが、家族を通して現場の空気感を知ることができ、学びが大きい。現場でしか体験できない話を興味津々で聞いてしまう。
フリーランスといっても、人とのコミュニケーションがないわけではないし、時代の変化に追いつかないといけない。しかし、外で働くということはいろいろと気疲れするもので、それはそれはストレスがかかるものだろう。
せめて家に帰ってきたときには、癒やしまではいかなくても、安心して本音を言える家庭でありたい。